必要なのは自己愛よりも自己承認力

承認力とよく間違えられるものに、『自己愛』があります。
しかし、自己承認力と自己愛は大きく違います。

自己愛は関わる人を傷つけてしまうこともあるのです。

自己愛とは
「自分が良ければいい。自分は明るいし、自分のことは大好きだからそれが一番いい。みんな自分のようになればいいのに」という考え方です。

例えば、あなたが落ち込んでいるときに、
「気合・根性で乗り切ろうっ!」
「へこんでる時間がもったいないからがんばれよ」
「前向きにいこう、ネガティブはだめだぞ」
「気持ち切り替えて、頑張ろう」
と言ってしまう人は自己愛。

こちらの状況も考えずに勝手に励ましてくる人。 腹が立ちませんか?

自己愛が強い人は、自己承認力が低い人の気持ちが全くわかりません。
だから、人財育成で躓きます。
自分はできるので、なぜできない人がいるのかがわからないのです。

自己承認力の高い方は、辛い気持ちの方と、かかわる方法も分かります。
「辛い」と言っているのであれば、「辛いんだね」といえばいいんです。

人間は感情のある動物です。辛い時もあります。
それを認め、共感することができるのは、自分自身が落ち込んだときの処理方法をわかっている人です。

自己愛が強い人は「落ち込むことは悪」「時間の無駄」としか思えず、他者の感情もねじ伏せようとしてしまいます。

自分のスタイルを人に押し付けるだけでは、うまくいく場合もあれば、うまくいかない場合もある。

そして、うまくいかない人に対して、「あいつは切り替えがへただよね」「どうして俺みたいにできないんだろう?」と解決できない、育てられないのです。

ですから、自分も、周りの人も幸せにするために自己愛ではなく自己承認力が必要になるのです。