Q
仕事はそれなりに順調で、社員たちともいい関係を築けているとは思うのですが、家族、特に中学生になった子供とどのように関わったらいいのか悩んでいます。父親として、子供の勉強や友人関係など、気になることはいろいろとあるのですが、「勉強はどうだ?」と聴いても「別に。」としか返ってきません。仲が悪いわけではないのですが、もう少し深い話ができないだろうか、と思っています。どのように話をしたらいいのでしょうか?会社経営  高橋 雄太様(仮名)

 

A
「うちの子も思春期で…」「妻に任せきりで最近あまり話してないな」など、皆様も思うところがあるかもしれません。家族の笑顔は元気の素にもなる大切なものですよね。お答えさせていただきます。

① 質問を変えて投げ続ける!
「今日学校でどんなことあった?」と聴くと、多くの子は「別に」とか「普通」で会話終了。そんなときに、「別にってことはないだろう」「普通ってなんだよ」などと詰め寄ってしまいがちですが、そこはぐっと我慢してください。

そういった興味のなさそうな話題はそこで終わりにしてしまいましょう。詰め寄るのではなく、どんどん質問を変えるのです。「じゃあ、最近何が流行ってる?」「誰とよく遊ぶの?」・・・そうしていると、そのうち食いついてくる質問があります。

 

 

② 食いついた質問を広げる
「学校で何して遊んでるん?」「このカードかなぁ。」食いついた!その時には話題を広げます。「カードで遊ぶんや。それ何カード?どんなふうにおもしろいん?」「どのカードが強い?」質問の中から質問をするのです。そうやって掘り下げて聴いていくと、その子の一番興味ある部分に行き当たります。そうなれば、簡単です。

大人でも同じですが、子供も話したい、自分が興味のあることは、話し始めます。あとは怒涛のようにずっとしゃべっているのを、「ふむふむ」と聴いていればOK。

 

 

③ 「共感」を含んだあいづちを打つ
話を聴いているとき、「共感」を挟むとよりスムーズに話が進みます。その話の腰を折らないように「へー、そうなんや」「おもしろそうやなぁ。」「××ってなぁに?」と共感、あいづち、質問を繰りかえし、子供自身のペースで話しをさせてあげましょう。

大人も子供も自分の好きな話をさせてくれる人のことが好きです。「お父さんのときは…」というような自分の話はまだ控えてください。

 

 

④ 聴きたかったことをさりげなく聴く
そうやってたっぷり満足いくまで好きなことについて話してもらった後、そちらの聴きたい質問をさりげなく投げかけてみてください。「勉強はどうだ?」とか「彼女はできたの?」とか、始めからそんなことを聴いたら「うるさいんじゃ!」となるような、子供のあまり聴かれたくない質問でも、自分が好きなだけしゃべった後なら答えてくれたりします。

相手が部下でもクライアントでも友人でも妻、恋人でも基本は同じです。自分の好きな、今、自分の【旬】な話を熱心に聴いてくれる人のことは当たり前に好きになります。

職場では当たり前に心がけていることでも、「家族だから」とおろそかになってしまうこともあります。基礎のコミュニケーションを見直してみてはいかがでしょうか?

子供にとって、好きな話を聴いてくれる、引き出してくれる家族は、「ただ食卓にいるだけで嬉しい」「一緒にいるだけで安心する」
というような尊敬できる、大切な存在になるはずですよ♪ご参考になれば幸いです。