
〜“やればできる!” を実感に変える方法〜
いつもコラムをお読みくださり、ありがとうございます。
自己承認力コンサルタント協会 代表理事の山本まさのです。
自己効力感とは、「この課題なら、自分は乗り越えられる」という具体的な確信です。単なる自信とは異なり、
● 目の前の行動に対して
● 自分がどのように取り組めるか
に焦点を当てています。
この感覚は、やる気の源となり、学習、仕事、人間関係、子育てなど、あらゆる行動に影響します。
本コラムでは、行動変容に直結する【自己効力感(self-efficacy)】について、即効性のある実践ワークをご紹介します。
自己効力感を高める!即効5ステップワーク
ステップ1:できたこと日記
- 今日できたことを3つ書きましょう。「早起きできた」「資料を提出した」など小さなことでOK。
- 心理効果:「達成経験(mastery experience)」が積み重なり、「やればできる」が実感に変わります。
ステップ2:過去の成功体験を思い出す
- 自分が頑張ったこと、やり遂げたことを5~10個書き出します。
- 心理効果:自己イメージがポジティブに再構築され、「自分にもできる」と思えるようになります。
ステップ3:他人の成功事例に触れる
- 身近な人や著名人の「最初はできなかったけど、努力してできるようになった」話を意識的に取り入れましょう。
- 心理効果:「代理経験(vicarious experience)」により、「あの人にもできた→自分にもできる」と思えるようになります。
ステップ4:ポジティブセルフトーク
- 「私はできる」「大丈夫」「やればうまくいく」など前向きな言葉を声に出してみましょう。
- 心理効果:「社会的説得(verbal persuasion)」により、不安が弱まり、自分を信じる力が強まります。
ステップ5:すぐできる小さな行動を実行する
- 例:「5分だけ散歩する」「あの人にLINEを送る」「今日中に1ページ読む」
- 心理効果:行動できたという事実が、「私はやれる人間だ」という確信を強めます。
継続すると、人生が変わる!
この5ステップは、3日で変化を感じ始め、7日で習慣の芽が育ち、30日で行動が変わるワークです。
自己効力感が育つと、
- 「安心感」
- 「挑戦する心」
- 「自分への信頼」
が日常に増えていきます。
高い自己効力感は、目標達成力・ストレス耐性・人間関係にも良い影響を与えるという研究結果もあります。
自己効力感が低いとどうなる?
- 「自分には無理」「どうせダメ」と思い込む
- 行動を起こす前に諦めてしまう
- 比較して落ち込む、自己肯定感が下がる
反対に、自己効力感が高い人は、
- 「まずやってみよう」
- 「失敗しても、なんとかなる」
と思えるため、行動が早くなり、行動量が増え、成功体験が増えていきます。
まとめ:小さな一歩から、“私はできる”を育てよう
ある中学生の男の子がいました。消極的で、人前に立つことが苦手。「どうせ自分は無理」と思い込んでしまい、チャレンジする前に諦めてしまう——そんな子でした。
しかし、先生に勧められた「できたこと日記」に取り組み始めたことで、彼は少しずつ変わっていきました。
「今日は手を挙げられた」「漢字を3つ覚えた」「朝、時間通りに登校できた」
このような“小さな成功”を積み重ねることで、
「自分も、やればできるかも」
という気持ちが芽生えてきたのです。
この“できる感覚”こそが、心理学者アルバート・バンデューラが提唱した「自己効力感」です。
自己効力感は、生まれつきではありません。
自分で育てる力です。
「自分の人生を、自分の意志で歩むために」
今日から、このワークの一つでも、取り組んでみてください。
それが、
“やればできる”を、
“私はできる”に変える第一歩となります。