こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。
部下が育たない。
伝えているのに動かない。
何度言っても同じミスをする。
この状態が続くと、
「自分の指導力が足りないのではないか」
「部下の能力が低いのではないか」
そんなふうに感じることもあるかもしれません。
しかし、一度立ち止まってみましょう。
もしかしたら、問題は自分や相手の“能力”ではなく
現状把握の仕方かもしれません。
今回は、人材育成の現状把握で外せない5つの視点をお伝えします。
一緒にチェックをしていきましょう。

1.部下の「態度」ではなく「背景」を見る
態度が悪い。反発する。黙る。動かない。
そんなとき、私たちはつい「やる気がない」と判断することがあります。
しかし、その態度の「背景」には、どんなものがあるのでしょう。
1つエピソードをご紹介します。
20代で教育担当になった頃、指導に行った先の
ベテラン社員の方に、挨拶をしても話しかけても無視されたことがあります。
目を合わせてもらえない。返事もない。
正直に言えば、当時の私は心の中で
「なるほど、そうきましたか」と線を引きました。
若い頃の私は、「協力する気がない人なのだ」と
相手を判断してしまっていたのです。
しかし、後から違う視点から、背景が想像してみました。
何十年も同じ現場で働いてきたベテラン社員さん。
突然、若い本部の人間がやってきて、あれこれ言って、自分の仕事を乱してくる。
「自分の立場やこれまでの経験が否定されている」と感じて、
面白くないのは当然ですよね。話す気にもなれないかもしれません。
その後、私はベテラン社員さんのところに
何度も顔を出して、笑顔で話しかけることを意識しました。
「否定する人」ではなく、「信頼できる人」と思っていただくことが第一だと思ったからです。
人は、プライドや役割を守ろうとするとき、
黙ったり、距離を取ったりすることがあります。
部下の方が動かないのは、背景があるのかもしれません。
「なぜやらない?」ではなく
「その背景にあるのは何だろう?」
この問いを持つことから、部下育成は動き始めます。
2.「能力」ではなく「成長段階」を見る
どの職場でもよくある失敗パターンがあります。
それは、
・まだ型が必要な人に丸投げする
・任せれば伸びる人を細かく管理する
・ベテランに新人と同じ指導をする
これは能力の問題ではなく、
「段階の見誤り」です。
いま、あなたが困っている部下は
本当に“できない人”でしょうか。
それとも
いまは承認が必要な段階でしょうか。
それとも
任せて責任を持たせる段階でしょうか。
段階を間違えると、
優秀な人ほど離れていきます。
育成が停滞しているときは、
「この人はどの段階か?」を
一度立ち止まって考えてみてください。
3.部下より先に「自分の状態」を見る
ここが一番大事です。
それは、「あなた自身の状態」です。
焦っていませんか。疲れていませんか。
認められたい気持ちが強くなっていませんか。
私は20代で役職をいただいた頃、
周りが年上の方ばかりだったので「なめられちゃいけない」と強く思っていました。
結果を出さなければ、とかなり焦っていました。
自己承認力「自分を認め、信じて、前に進める力」が整っていないとき、
自分や他者に向ける言葉は無意識に強くなります。
自分を認められていないと、
自分の指導の仕方や部下の未熟さが許せなくなる。
自分を信じられていないと、相手を信じられない。
部下に仕事を任せることが怖くなる。
育成が苦しいときほど、
まずは部下ではなく「自分自身を見る」です。

4.「明確さ」よりも「受け取り方」を確認する
「ちゃんと説明したのに」
「具体的に伝えたのに」
そう思ったことはありませんか。
育成が止まるとき、ズレているのは内容ではなく「受け取り方」です。
例えば、
「もう少し効率よくできませんか?」
上司にとっては改善提案。
でも部下にとっては、
「今までのやり方はダメだと言われた」と感じることがあります。
自分の意図が伝わっているのか。誤解していないか。
ぜひすり合わせを行うようにしてください。
「伝えた」ではなく、「伝わった」ことを確認する。
ここを見直すだけで、
育成は一段変わります。
5.「面談回数」ではなく「安心度」を見る
月1回面談している。
定期的に声をかけている。
しかし、本音を言ってくれない。
それは回数ではなく、「安心度」の問題かもしれません。
心理的安全性のある職場であるかどうか。
部下が上司に対して、
「悩んでいる」「実は自信がありません」「失敗しました」と言える空気がありますか。
安心とは、
・ミスを言っても人格を否定されない
・意見を言っても即否定されない
・弱さを出しても安全である
という状態です。
甘やかしではなく、「一緒にゴールを目指して成長していく」ということです。
部下が抱える問題は、上司の問題でもあります。
反対に、上司が一人で抱えている問題は
チーム全体に意見を聴いて解決していく方が早い。
心理的安全性の高い職場は、業務効率も上がり、離職率低下するというデータもでています。

まとめ:部下が変わらないとき、5つを見直していく
いかがでしたでしょうか。
もし、部下が変わらない、成長しないと感じているなら…
誰かが悪いという話ではないのかもしれません。
態度の前に背景を見る。
能力の前に段階を見る。
部下の前に自分を見る。
内容の前に受け取り方を見る。
回数の前に安心度を見る。
育成とは、コントロールではありません。関係の構築です。
明日、ぜひ部下の方にこんな風に尋ねてみてください。
「いま一番困っていることは何?」
その対策を一緒に考えていく。それだけで関係性は変化していきます。
視点を整えれば、流れは必ず変わる。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)
