こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

「人材育成はどうしたらいい?」

・何度伝えても変わらない
・期待したほど伸びていない
・自分のやり方が合っているのかわからない

今現在、現場で悩まれている方も多いのではないでしょうか。

今回のテーマである「陥りやすい7つの停滞原因」
これから詳しく取り上げていきますが・・・

結論から申し上げます。

私は、こう考えています。
人材育成に、“停滞”はありません。

止まっているように見える時間であっても、必ず何かが動いているのです。
上司が関わり続ける限り、学び続ける限り、育成は止まりません。

では、なぜ「停滞している」と感じてしまうのでしょうか。
陥りやすい原因を一緒に掘り下げていきましょう。


1.全員に同じアプローチをしてしまう

「何度も同じことを伝えているのに変わらない」
心当たりはありませんか。

同じことを何度も注意している。
同じことを何度もお願いしている。

それで変わらないと、「相手にやる気がない」と判断してしまう。

実は、ここに落とし穴があります。
伝え方は、相手によって変えるもの。

例えば、世代間ギャップ。
若手に伝わる言葉や伝え方、中堅に伝わる言葉や伝え方は異なります。

そして、業種。
身体を動かす業務をしている方とデスクワークをしている方でも異なります。

さらに、
視覚優位の方には「見せて伝える」
聴覚優位の方には「詳しく語って伝える」
体感優位の方には「実際に体験してもらい伝える」

もっと、もっとあります。
これほど「伝わる伝え方」は違うのです。

もしも、何度行っても伝わらない・・・
そんな悩みをお持ちなのであれば、それは“相手の問題”ではなく、
アプローチを変えるサインかもしれません。


2.すぐに結果を求めてしまう

これもよくある落とし穴です。
一度注意した。一度深い話をした。一度たくさん褒めた。一度仕事を任せた。

それですぐに相手が変わると、どこかで期待していないでしょうか。

人材育成は、時間を味方につけるものです。

人は、安心と信頼が積み重なったときに変わります。
1回きりで変わることは、ほとんどありません。

何度も何度もコミュニケーションをとりながら、伝えていく。それが育成です。


3.「できていない」に目が向きすぎる

責任感の強い上司ほど、改善すべき点に目が向きます。
確かに、「出来ないところをみつけて注意をしていく」という手法は、指導者からみると簡単で取り組みやすいです。

しかし、人は足りないところばかりを指摘されると、意欲が下がっていくものです。

心理学のピグマリオン効果をお聴きになったことがあるでしょうか。

教師(指導者)が「この子は伸びる」と信じて、生徒に関わると成績が向上しやすい。
逆に、「この子は難しい」と無意識に思って関わると、成果が出にくくなる。

指導者の思い込みが、関わり方を変え、関わり方が、結果を変える。


4.部下の段階を見誤っている

育成は「方法」より「順番」です。
新人に主体性を求めすぎる。中堅に細かく指示しすぎる。ベテランを放置する。

この「相手に合っていない関わり方」が停滞を生みます。
今、その人はどの段階なのか。しっかり見極めましょう。

知人の管理職の女性。物凄く頑張り屋さんで、上司からも期待されています。
あるとき、彼女がとても悩んでいました。
十分に成果を出している彼女ですが、「私はもうできない」と自信喪失。

よくよく話を聞いてみたら、上司からの期待の表現が大きかったのです。
「がんばれ!期待している」
「君ならできるよ」

もうすでに管理職として、何年も頑張り続けている彼女には、それらの言葉がプレッシャーになってしまった。上司が相手の段階と性格を見誤って、声をかけてしまったエピソードです。

この段階の方にかける言葉は、「もう十分やってくれている。ありがとう」
上司からの承認の言葉で安心感を得ると、次の一歩が踏み出しやすくなります。


5.感情のまま関わってしまう

不安・焦り・イライラ…
これらのネガティブな感情が湧いてくるのは、ごく自然なことです。

しかし、その感情のまま言葉を発してしまうと
本質が相手に伝わらないことが多いので要注意です。

例えば、指示したこと部下がやっていないとします。
「なんでやってないんだ!言っただろう!早くやってくれよ」

これは、指導ではありません。ただ感情を発散させただけです。
受け取った相手に残るのは、嫌な気持ちと反発心。

「わかりました。すぐやります」と
言葉と行動は変わったとしても、心は別です。
(別に急ぎだって言われてないし。こっちだって段取りあるのに…なんだよ…)

これでは、「指示されたことをすぐに取り組んでほしい」という
上司の意図が全く相手に伝わりません。

結果的に、「言われたらやる」という指示待ち部下が出来上がります。


自走する部下を育てたいのならば、まず整えるのは自分。
「私は今、何に焦っているのだろう?」
この問いが持てる上司は、停滞しません。


6.「原因は相手にある」と思ってしまう

思い通りに人材育成が進まないとき、ついつい思ってしまいませんか。
「やる気の問題だ」「理解力の問題だ」「向いていないのでは?」

相手のせいにしてしまうのは簡単です。
しかし、それでは上司として打つ手なし。動けないですよね。

だからこそ、あえて「原因は自分」と捉えてみることがおすすめです。

以前、人材育成でこんな経験があります。
私より何十歳も年上で、かつて管理職まで務めていた方がいました。
経歴もあり、プライドもある。真面目で誠実な方です。

ただ、「俺が正しい」「俺が教える」という姿勢が強く、
周囲が少し距離を置いていました。
彼が発する言葉は正論なのに、チームがまとまらない。

その方に必要だったのは、周りと調和を保つための“謙虚さ”でした。
「ありがとう」「申し訳ない」「お願いします」
これらの言葉が出ない方だったのです。

ベテラン社員さん相手ですから、当時20代の私は、
直接注意をするのは得策ではないと感じました。
代わりにやったことは、私自身が見本となって彼に接することです。

「教えてくださりありがとうございます」
「私が気づけばよかったですね、申し訳ございませんでした」
「協力してくださり、とても助かりました」

役職者としての在り方を、言葉と態度で示し続けました。

きっとその方が見てきたリーダー像は、強いトップダウン型だったのでしょう。
時代が合わなかっただけなのです。

直接の注意ではなく、接し方を意識する育成方法をはじめて半年後・・・
いつの間にか、彼は柔らかい笑顔でチームをまとめ、
メールの冒頭には「いつもありがとうございます。」と書くようになっていました。

注意ではなく、在り方が伝わった瞬間でした。

あのとき、もし私は
「あなたは謙虚さが足りませんよ」と注意していたら、
関係はこじれていたかもしれません。

原因を相手に置くのではなく、自分の在り方・接し方を整える。
それも大事な要素です。


7.自分の成長を止めてしまう

停滞の正体は、部下が動かないことではありません。

あなたが相手を観察することをやめたとき。
あなたが指導の仕方の工夫をやめたとき。
あなたが相手を信じるのをやめたとき。


人材育成は本当に停滞します。
上司が学び続ける限り、周りの部下は影響を受け続けます。
部下へのアプローチを続ける限り、育成に停滞はありません。

どんな形であれ、続けるという選択をしたいものですね。



明日からできる一歩

いかがでしたでしょうか。
私が今回のテーマで伝えたかったのは、
上司が部下に接し続ける限り「人材育成に停滞はない」ということです。

もしも、結果がでない期間が続いているとしたら
ご自身にこんな問いをなさってみてください。

「別のアプローチがあるとしたら何だろう?」
「自分は、どんなチームを作りたいんだろう?」

育成に悩むということは、
それだけ真剣に向き合っている証です。

まずは今のご自身をねぎらうところからはじめてみてくださいね。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)