
~「やればできる!」が未来を動かす~
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。
一般社団法人自己承認力コンサルタント協会 代表理事の山本まさのです。
「やってみたいけれど、自分には無理かも…」
そう感じて一歩を止めてしまった経験、誰にでもあります。
反対に、「きっとできる!」と思えた瞬間には、不思議と力が湧いてきますよね。
この「できる」と信じる力を、心理学では「自己効力感」と呼びます。
提唱者はアメリカの心理学者アルバート・バンデューラ。
彼は「自己効力感が高いほど、人は行動的で成果を出しやすい」と述べました。
今回は、自己効力感を高めることで人生にどんな変化が起こるのか?
その5つのメリットを、当協会の提唱する「自己承認力Ⓡ」の観点からお伝えします。
挑戦へのエネルギーが生まれる
自己効力感が高い人は、「やればできる」と信じて行動します。
たとえ難しい課題が目の前にあっても、「自分ならできる方法を見つけられる」と考え、挑戦する姿勢を失いません。
これは、バンデューラが指摘する「達成経験(成功体験)」によって育まれます。
小さな成功を積み重ねることで、「次もできる」という感覚が強まり、行動のエネルギーとなります。
逆に、「どうせ無理」と感じて行動を止めると、成功体験を得られず、自己効力感は下がってしまいます。
ですから、「できるかどうか」ではなく、「まずやってみよう」という姿勢が大切です。
当協会では、行動の第一歩を支える習慣として「できたこと日記」を推奨しています。
日々の中で“できた”ことを見つけて記録することで、自分の努力と成果を客観的に認め、挑戦へのエネルギーを高めていくのです。
失敗しても立ち直る力がつく
自己効力感が高い人は、失敗を「成長の糧」として受け止めます。
「うまくいかなかったけれど、次はどうすればいいか考えよう」と思えるため、立ち直りが早いのです。
心理学ではこれを「レジリエンス(回復力)」とも呼びます。
自己効力感が高いほど、ストレスや挫折からの回復スピードが速く、感情の安定を保ちやすいとされています。
当協会が提唱する「自己承認力Ⓡ」の第一要素である自己肯定感も、ここに深く関係します。
「できなかった自分」も含めて認める―それが自己承認の第一歩。
「完璧でなくてもいい、成長途中の自分を受け入れよう」と思えた瞬間、失敗は怖いものではなくなります。
人間関係が良くなる
意外かもしれませんが、自己効力感が高い人は、他者との関係も良好です。
自分の意見を伝える勇気があり、相手の立場も尊重できる。
そのバランス感覚が、信頼関係を築く上で大きな強みとなります。
また、自己効力感が高い人ほど「他者からの評価」に過度に振り回されません。
自分の内側に「信頼の軸」があるため、他人の言葉を冷静に受け止められるのです。
ここで重要になるのが、自己承認力Ⓡの3つ目の要素「スキル(特にコミュニケーションスキル)」です。
「伝える力」「聴く力」「受け取る力」を磨くことで、人との関係性にも安心感が生まれます。
自己効力感が高い人は、この“関係の安心感”をベースに、より柔軟で前向きな対話を重ねていけるのです。
成果が出やすくなる
自己効力感が高い人は、「できる」と信じて努力を継続します。
その結果、実際の成果も上がりやすくなります。
たとえば仕事であれば、難しいプロジェクトにも積極的に関わり、問題解決を図る。
教育現場であれば、生徒や子どもに粘り強く向き合う。
日常生活であれば、健康習慣や学びを継続できる。
つまり、「信念が行動をつくり、行動が成果をつくる」という循環が起こるのです。
このメカニズムは、バンデューラが示した「自己成就的予言」にも通じます。
「できる」と思うから行動する → 行動するから結果が出る → 結果が自信になる。
この好循環が、自己効力感をさらに強化し、人生全体の達成感を高めていきます。
人生に安心感と幸福感が生まれる
自己効力感を高める究極のメリットは、心の安定と幸福感の向上です。
「どんな状況でも、自分はなんとかできる」と思える人は、未来への不安を過剰に抱えません。
現実を受け止め、最善を尽くすという姿勢が、心の落ち着きを生み出します。
これは、当協会が定義する「自己承認力Ⓡ」にもつながります。
自己承認力Ⓡとは「自分を認め、自分を信じて前に進めるチカラ」
自己肯定感・自己効力感・スキル(特にコミュニケーション力)の3つが高まった結果として内側に生まれる“心の安定感・安心感”。
つまり、自己効力感を高めることは、自己承認力を育て、人生全体の幸福感を底上げすることでもあるのです。
今日からできる実践ワーク
最後に、自己効力感を育てる簡単な方法をご紹介します。
「できたこと日記」をつける
→ 1日3つ、“できたこと”を書き出してみましょう。
(例)「朝早く起きられた」「資料を提出できた」「笑顔で挨拶できた」
自分への声かけを変える
→ 「どうせ無理」ではなく、「やってみよう」「工夫すればできるかも」と言葉を変える。
周囲の“できている人”を観察する(モデリング)
→ 誰かの成功や努力を“自分にもできる”ヒントとして受け取る。
これらを続けることで、「できる自分」の証拠が少しずつ増えていきます。
それが、あなたの行動と人生を確実に変えていくのです。
あなたが最近、「できた!」と感じたことは何ですか?
それを思い出すことが、自己効力感を高める第一歩です。
今日から、あなた自身の“できたこと”を見つけていきましょう。
小さな一歩が、確かな自信へ、そして人生を変える力になります。
まとめ:自己効力感は「未来を信じる力」
私たちは日々、小さな選択を繰り返しています。
「やる」か「やめる」か、その一瞬の心の声を左右するのが、自己効力感です。
自己効力感を高めることで
- 行動力が生まれる
- 失敗を恐れず立ち直れる
- 人間関係が豊かになる
- 成果を出しやすくなる
- 心が安定し、幸福感が増す
この5つのメリットが、確実にあなたの人生を変えていきます。