こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みくださりありがとうございます!
突然ですが、「自己開示」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
私が初めてこの言葉を聞いたのは、12年ほど前。心理学を学び始めたころです。
当時はあまり一般的な言葉ではなかったのですが、ここ数年はお仕事でもプライベートでも心理用語が良く出てくるようになったので、もうすでにご存じの方も多いと思います。
自己開示とは、自分の情報(経験・考え・気持ちなど)をありのままに他者に伝えることです。
良いことも悪いことも、成功体験も失敗体験も含めて、自分を開示することが人との信頼関係を築くうえで欠かせない要素と言われています。
自己開示ができる人の特徴:素直に感情を表現することで得られる信頼関係
過去の自分を振り返ってみると、自己開示がものすごく苦手でした。素直とは程遠く、ひねくれていて、天邪鬼で本音を隠す癖がありました。
そんな私ですから、自分の短所や失敗体験など、かっこ悪い部分をわざわざ人に伝えるなんて、考えたこともなかったです。
特に仕事においては、周りから「出来ない人」と思われるのがとても嫌。
これは私の成育歴が関わっているのですが、「人の役に立てない自分は無価値」という思い込みが根っこにあったためです。
本当は「天然、ポンコツ、抜けている」と友人に言われるほど、ボーっとしているのに、何とか自分をよく見せようと毎日必死でした。それだけ本来の自分を認めていなかったのですよね。
素直に自己開示が出来る人は、自己肯定感が高い方が多いです。
自己肯定感とは簡単に言えば「ありのままの自分を認められること」。自分のことを良いも悪いもジャッジせずに「これが私なんだ」と受け入れているので、他人に隠さず自分を表現できます。
あなたの周りにもいらっしゃいませんか?素直で、不器用なところもあるけれど、完璧ではないところがキャラクターとなって愛されている方。自己肯定感が高い方に対しては、周りの人も気を遣わずに接することが出来るので、親しみやすくて、人気者になりやすいのです。
本人にとっても、自己開示が出来ることはメリットが大きく、楽しいときや嬉しいときと同じように、「失敗した!」「やってしまった!」ときに、周りに素直に言えるようになると随分とストレスが軽減されます。
似ているのでややこしいですが、「私大変なの!辛いの!」という過度なアピールをする構ってちゃんタイプの方は、満たされていない自己肯定感が低い方です。
なぜ自己開示ができないのか? 自己肯定感との深い関係
自己開示が難しいと感じる方も多いと思います。それはご自身の自己肯定感の低さと関係しています。ありのままの自分を認めることが出来ない、自己肯定感が低い状態だとこんな風に考えてしまいます。
- 「自分に自信が持てない」
- 「人から悪く思われたくない」
- 「恥をかきたくない」
- 「バカにされたくない」
自己肯定感が低いと承認欲求が強くなります。自分で自分を認めてない分、他者に求めてしまうのです。
大事にしてほしい・尊敬されたい・優遇されたい・見てほしい・構ってほしい。上手に自分を表現できないのに、言動で目立とうとすることもあります。
学生時代、私はやりたくもないのに学芸会の劇で主役に手を挙げたり、学級委員長をしたり、児童会長をしたり。目立ちたくないと思いながら、あれこれ工夫して、何とか褒められようとしました。無理をしてよく頑張っていたな、と思います。
他にも、誰かの注意を引きたくて非行に走る人もいますし、性格は大人しいのに派手な服装になる人もいますよね。思春期は特に揺れやすいもの。私も真面目ながり勉タイプなのに、ある日金髪にしたり、パーマをかけたり、ピアスを開けたり、音楽を始めたり・・・自己肯定感が低いばかりにあれこれ忙しかったですw
自己肯定感を高めることで自己開示をもっと自然に! 簡単に始められる方法とは
では、どうすれば自己開示が自然にできるようになるのでしょうか。私自身もトレーニングをした方法をご紹介いたします。
まずは、「自分を労う」ことです。自己承認力コンサルタント協会が推奨している、まるっと今の自分を認められる方法です。とにかく自分に寄り添って、声をかける。
・腹が立つよね、あの言い方はないよね
・嫌だよね、仕事なんて行きたくないよね
・落ち込むよね、悩んで当然だよね
どんな自分にもOKを出して労う。(詳しい方法は、当協会の講座でご紹介しています)
言ってしまえば、自己肯定感が低い自分にもOKを出す。
毎日、毎日、自分をねぎらうのです。
このトレーニングをすることで、気がついたときには自己肯定感が高まっているので本当におすすめです。
「自己開示できる人」が実践している習慣とは? 無理なく続ける自己承認のステップ
労う習慣がつきはじめたら、次におすすめしたいのは「意識的にリアクションを大きくしていくこと」です。嬉しいときには、満面の笑みで、両手を大きく上げて「やったー!」と喜ぶ、手を叩いて喜ぶ。食事が美味しいときには、「美味しい!最高!」と反応をする。
ポイントは、正直な感情を「普段の3倍で表現してみること」です。
驚いたときには、「えー!びっくり!」と驚く。
人の話を聴くときにもリアクションは大きく。深くうなずいたり、「そうなんだぁ」と相槌を打ちます。
これは、コミュニケーションスキルを高めるトレーニングでもあるのですが、一番のメリットは自分自身に対して「素直に自己表現をしてもいいよ」と許可を出せるようになることなのです。
自己肯定感が低く、本来の自分を隠す癖があると、どうしても表情や言葉の自己表現が乏しくなります。
例えば、プレゼントをもらったとき。本当は嬉しい気持ちでいっぱいなのに、恥ずかしくて「あ、ありがと」というリアクションで終わってしまう。(私もそうでしたよー!)
そんな方がトレーニングをしたら、「ありがとう!やった!嬉しい!」と素直に反応が出来るようになります。嘘ではなくて、自然と出てくるようになるのです。
だんだんとポジティブな情報を自己開示できるようになったら、ネガティブな情報も言える心の余裕が出てきます。「自分の情報を話しても大丈夫」と思える自己肯定感が高まった証拠です。
ここまでくると、だいぶ心が軽くなって、仕事もプライベートもうまく行くようになっているはずです。
自己開示がもたらす3つのメリット:仕事・恋愛・プライベートが変わる理由
自己開示ができるようになると、たくさんのメリットがあります!仕事でもプライベートでも、他者との信頼関係が深まります。周りに味方がたくさん現れます!
- 仕事:上司や同僚、部下と素直に話せるようになるので、誤解やストレスが減ります。コミュニケーションがスムーズになり、チームワークも向上しやすいです。部下の方に自分の失敗談を伝えられる上司は少ないので、親しみやすく、距離も縮まります。
- 恋愛:お互いに本音で話せるようになると、パートナーとの関係が深まり、より健全な関係を築けます。家庭環境、過去や現在の自分をまるっと受け入れている人は、相手に受け入れてもらいやすいです。
- プライベート:友人や家族とも素直に感情を共有できるので、親密さが増し、心が軽くなります。楽しいときの共有はもちろん、悩みがあるときには相談が出来て、助けてほしいときに素直に頼れる関係が築けます。
人間関係が良好になると、あらゆるチャンスが巡ってきます。新しい出会いも、仕事のご縁も、自分の周りの人たちが運んでくるものなのです。
自己開示できる人になるために、自己承認力を高める3つの要素
自己開示ができるようになるには、「自己承認力」を高めることが近道です。自己承認力トレーニングのメソッドは、メンタル面もコミュニケーションスキルも学べます。
ここであらためて、自己承認力について簡単にご紹介いたします。
自己承認力とは「自分を認め、信じて、前に進めるチカラ」
自己承認力を高めるには3つの要素が必要になります。
- 自己肯定感:ありのままの自分を受け入られる力。
- 自己効力感:自分ならできる!という前を向ける力。
- スキル:実際に行動に移せる具体的な力。
この3つをバランスよく向上させていくことで、自己開示も自然とできるようになります。先ほど、ご紹介した労うトレーニングやリアクションのスキルも自己承認力のメソッドのうちのひとつです。
詳しく知りたい方は、当協会の講師・カウンセラーにお問い合わせください♪
自己開示が難しいと感じる人へ:まずは小さな一歩から始めてみよう
最後に・・・自己開示が怖い、難しいと感じている方、そのお気持ちよくわかります。いきなり自分の情報を何もかも他者に伝えるのは簡単なことではありません。少しずつでいいと思います。
こちらのテーマのコラムにご興味を持ってくださって、ここまで読んでくださっている時点で、もうすでに一歩前に進んでいます。そんなご自身を労い、認め、褒めてみましょう。
「勉強熱心で凄いね」
「向上心がある証拠だよね」
「長文なのに、最後までよく読んだよね」
人間関係というと、他者との関係を思い浮かべがちですが、私は「自分自身との関係」が一番重要だと考えています。自分と向き合って、自分を認められる人は、他者との関係もうまく行きます。
無理をせずに、出来るところからスタートなさってみてくださいね。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)/