自己承認力コンサルタント協会 代表理事の山本まさのです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

私が担当するこのコラムでは、「自己承認力Ⓡ」を軸に、心の健康や人間関係の質を高めるヒントをお届けしています。

さて今回は、当協会としても初めて取り上げるテーマ
自己承認感」についてご紹介します。

自己承認感とは?

自己承認感」とは、
自分で自分を認めているという内的実感」のこと。

誰かに褒められなくても、注目されなくても、
「私は私として、よくやっている」と自然に感じられる——
そんな心の穏やかな安心感です。

たとえば、こんな瞬間に生まれます:

  • 朝早く起きて、誰にも見られなくてもゴミ出しができた
     →「自分で自分を“えらいな”と思える」
  • 意見が通らなくても
     →「誠実に提案できた自分を信じられる」
  • 子どもに強く言いすぎたと反省しながらも
     →「それだけ真剣だった自分を労える」

こうした“日常の中の自分との対話”が、
自己承認感を育てる最初のステップなのです。

一般的な心理学用語との違い

「自己承認感」という言葉は、現時点では一般的な心理学用語としては未定義です。
しかし、以下のような比較を通じて、私たちの概念を位置づけることができます。

用語定義・意味使用状況・背景
自己肯定感自分の存在や価値を無条件に認める感覚。「ありのままの自分を受け入れる」ことが主眼。日本の教育・心理分野で広く使用される基本的な概念。
自己効力感「自分にはできる」「やればできる」という自己信念。バンデューラの社会的認知理論に基づき、行動意欲や挑戦に関与。
自尊感情(self-esteem)自己評価に基づく肯定的な自己認識。欧米の心理学で自己肯定感に類似した基本概念。
自己承認力®「自分を認め、自分を信じて前に進めるチカラ」。当協会が提唱・商標登録した独自概念。3要素(肯定感・効力感・スキル)で構成される。
自己承認感「私は私でいい」と自然に感じられる、内側から湧き上がる心の安心感。心理学的には未定義。民間メソッドや教育分野で独自に使用される例あり。

文献や現場での使用実態

「自己承認感」という言葉は、現在の学術界では、定義されていない未確立の概念ですが、以下のような場面で見られます:

  1. 一部の自己啓発書・教育資料において独自に使用される
     例:「自己承認感が高い人は生きやすい」といった表現
  2. 教育現場や研修で、講師がオリジナル理論として用いるケース

当協会が提唱する「自己承認力®」と3つの土台

当協会では、自己承認感を育てる土台として、
自己承認力®」をお伝えしています。

 自己承認力®とは
「自分を認め、自分を信じて前に進めるチカラ」
(※商標登録済)

この「チカラ」は、以下の3つを同時に高めることで育まれます。

  1. 自己肯定感
     →「ありのままの自分を否定せず、受け入れる力」
     例:「ミスした自分も含めて、今の私なんだ」と思える
  2. 自己効力感
     →「未来の自分に対して、“できる”と信じる力」
     例:「緊張するけれど、やってみよう」と挑戦できる
  3. スキル(特にコミュニケーション)
     →「思いや考えを適切に伝える力」
     例:「ありがとう」「ごめんね」「今こう感じてる」と素直に表現できる

この3つが整ったとき、自己承認力®が育ち、
その結果として生まれるのが——
「私は私でいい」と思える自己承認感です。

それは、他人の承認に左右されない「自分軸のある人生」の始まりでもあります。

自己承認感がある人・ない人の違いとは?

自己承認感がある人は…

  • 他人の目を気にしすぎず、自分の軸で判断できる
  • 小さな日常の中に、自分の価値を見出せる
  • 他人との比較より、自分の成長を見つめられる

事例:営業職のAさん(40代)
契約が取れなかった日も、「お客様と丁寧に話せた」と自分を労い、翌日も笑顔で出社できます。

自己承認感が低い人は…

  • 他人の評価がないと、不安定になる
  • すぐに自己否定し、「自分はダメだ」と思いやすい
  • SNSや人の言動に一喜一憂して疲弊する

事例:ITエンジニアのBさん(30代)
同僚が褒められていると「自分は必要とされていない」と感じ、プレッシャーで行動できなくなってしまいます。

今日からできる!自己承認感を育てる3つの習慣

「できたこと日記」を書く

1日1つでもいいので、「できたこと」を書いてみましょう。
「今日もお弁当を作った」「ありがとうが言えた」など、小さなことほど効果的です。

感情に共感する

ネガティブな気持ちも否定せず、
「〜だったよね」「〜と感じたんだよね」と、自分自身に共感してあげましょう。
例:「今日は不安だったよね。でも頑張ってたよね」

自分の思いを“伝える”練習

コミュニケーションスキルは、自己承認感を外に表す大切な手段です。
「ありがとう」「今こう思ってるよ」と、まずは身近な人に伝えることから始めましょう。

まとめ:自己承認感は「あなたの内側」にある光

自己承認感は、「誰かが与えてくれるもの」ではありません。
あなたの内側にある“承認の灯”が、
自己肯定感・自己効力感・スキルによって温かく灯されていくのです。

そして、この灯を育てるために生まれたのが、
当協会が提唱する「自己承認力®」——
自分を認め、信じて前に進めるチカラです。

この力が育まれたとき、
人はしなやかに、穏やかに、そして力強く生きていけるようになります。

今日から一歩ずつ、あなたの中にある“光”を育てていきましょう。
あなたの人生を支えるのは、あなた自身の承認です。