こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもお読みいただき、ありがとうございます!

「うっかり部下を怒らせてしまった…」
「なぜか部下がイライラしている…」

こんな状況で悩んでいらっしゃる方もいるかもしれません。ネガティブな気分が前面に出ている部下との仕事は辛いですよね。
実際、リーダーやマネージャーというお立場にいる方であれば、どなたでも一度はご経験があるのではないでしょうか。良い悪いは別として、自分の言動が原因で「部下が怒った」「不機嫌になった」そんな状況は起こりうることです。

「俺は何も悪くない」「怒ったあいつがおかしい」
“相手のせい”にするのは簡単なのですが、それでは状況が変わることはありません。

大事なことは、仕事をスムーズに行うために「信頼関係を回復すること」です。そして、「同じことを繰り返さないよう対策を練ること」まで出来ればいいですよね。

今回は、部下を怒らせた場合の信頼回復に向けた3つのステップをご紹介していきます。


ステップ1:部下を怒らせた原因は?

信頼関係を修復する第一歩は、「自分自身と向き合う」からです。 部下との関係に亀裂が入った原因を探ることが重要です。原因を明確にしないまま謝罪したり、修復を試みていませんか?「なぜ部下は怒ったのか」原因がわからないままでは、また同じような問題が発生する可能性が高いです。

原因を探る際に、頭に入れておきたいのは「怒りの根源は悲しみである」ということです。お客様へのクレームも同様です。期待が裏切られて悲しいから怒っている。そう考えると見えてくるものがあるかもしれません。

以下の3つのポイントも原因を探るときにおすすめの方法です。

自分の振る舞いを振り返る

まず、部下が怒った前後の自分の発言や行動を具体的に思い出してみましょう。 「どんな言葉を使ったのか」「どんな態度を取ったのか」を振り返ることで、相手は何を感じたのかを想像しましょう。
ご自身のキャラクターも影響します。
・顔の造りは優しいですか、怖い印象ですか。
・普段からよく笑う方ですか、真顔が多いですか。
・声の出し方は優しいですか、ハキハキしていますか。
・動くときは静かですか、音がよくでますか。

私は元々あまり優しい顔立ちではありません。自分は普通にしていても「怒っている」と、周りに誤解されることがよくありました。それに気がついてから「自分の顔つき」を意識するようになり、笑顔でいる割合を増やしたら、誤解されることがなくなりました。見た目は、とても大事です。

部下の立場になって考える

次に、自分が部下の立場だったらどう感じたかを想像してみましょう。 部下にはそれぞれ個性や感受性があり、同じ言葉でも受け取り方は違います。 特に新人や経験の浅い部下であれば、ちょっとした言葉でも大きなショックを受けることがあります。

こんなエピソードがあります。ある男性上司から「お前」と呼ばれたことで、女性アルバイトさんが不機嫌になりました。家族からも友人からも「お前」なんて言われたことがない、という方でした。「名前があるのに失礼です」とのことでした。ごもっともです。
価値観の異なる方々と働く職場ですから、自分の価値観だけでなく、相手の立場になって考えることが重要ですね。

周囲の人に相談する

自分の言動を振り返り、相手の立場も想像したあとに、信頼できる同僚や上司に相談してみることもおすすめです。自分一人では感情が出てきて、視野が狭くなりやすい。客観的な目線でアドバイスをもらいましょう。

注意:相談する際には、個人が特定できない工夫をしたり、相手の批判にならない表現を工夫しましょう。
たとえば「Aさんが不機嫌になっちゃって仕事しにくくて困るよ」なんて話が、まわりまわって相手の耳に入ったらどうでしょう。ますます関係が悪化していきます。

相談をする際には、冷静に「自分が言った言葉で、ある部下を悲しませてしまった。どうしたらいいと思う?」というように工夫をしてみましょう。


ステップ2: 部下と話す時間を設ける

原因がわかったら、部下と話す機会を設けましょう。上司として自分の至らない点は素直に謝罪をします。謝罪の目的は「相手に自分の本心を伝える」ことです。ただ謝ればいいわけではありません。 誠意のある謝罪には、以下のポイントを抑えることが大切です。

  • 言い訳をしない  NG「そういうつもりじゃなかった」
  • 感情的にならない NG「怒るなんておかしい」
  • 相手の気持ちに沿った謝罪をする NG「なんかごめん」
  • 責任転嫁しない  NG「そっちも悪いと思う」
  • 相手の話を聴く  NG「謝ったからいいでしょ」

怒った様子の部下と話をする場を設けることは勇気がいることかと思いますが、ここは一歩踏み出すことをおすすめします。家族や友達と違って、放っておけば自然と元通りになるとはいかないことも多いからです。

私が強くおすすめするのは「先に謝ること」です。言い合いになった、部下が一方的に怒った、どちらにしても「自分が先に謝る」のです。


これは私の経験談ですが、職場で同僚に怒りをぶつけられたことがありました。それまではみんなで楽しく笑っていたのに、急な怒りの爆発に周りは茫然、シーンと静まり返りました。「なんで私が言われるの?」とこちらも怒りがわいてきましたが、冷静に分析をしたら理由がわかりました。そしてその場には、ぶつけられる人が私しかいなかったのです。

結局私から謝罪をすることにしました。休憩時間に同僚のところに行き「先ほどは、嫌な気持ちをさせてしまい申し訳ありませんでした」と素直に謝罪をしたら、冷静になった相手からも謝っていただきました。私は悪くない!と意地を張らず、勇気を出して謝ってよかったなと思います。

「挨拶・感謝・謝罪の言葉は、自分から先に」
この大事さが身に染みた出来事でした。

ステップ3:信頼回復に向けた関わり方

誰にでも気分の浮き沈みはありますし、人は完璧ではありません。ちょっとしたことで信頼を得ることもあれば、失うこともあります。ここでは、信頼回復に向けた今後の部下との関わり方をご紹介していきます。

相手の個性や強みを理解する

部下の個性や強みを知り、それを尊重した接し方を心がけましょう。 相手の良い点、すでにやってくれていること、出来ていることに目を向けることが重要です。

思いやりをもった丁寧な言葉や態度を心掛ける

挨拶や声掛け、小さな思いやりを表現して、相手との距離を縮めることが信頼回復につながります。自身の言葉の遣い方や振る舞いを意識をすると効果的です。

感謝の気持ちを伝える

部下が頑張っていることや、チームに貢献していることに対して、感謝の気持ちを伝えることを忘れないようにしましょう。 感謝の言葉は、相手に安心感を与え、信頼関係を深める効果があります。


こちらの3つを気を付けながら、日々部下とのコミュニケーションを積み重ねていきましょう。最初は相手からのリアクションがなくても、諦めずにコツコツと続けていくことが重要です。あなたのその一生懸命で誠実な姿は、他の方のお手本となります。

まとめ

今回ご紹介した3つのステップはいかがでしたでしょうか。部下を怒らせた!と感じたときには、かなり焦る気持ちもあるかと思います。だからこそ、ポイントとなるのは「冷静な対応」です。
お客様対応と同じで、あたふたしたり感情的になると状況は悪化します。

  • ステップ1:部下を怒らせた原因は?
  • ステップ2:部下と話す時間を設ける
  • ステップ3:信頼回復に向けた関わり方

これらのステップを実践することで、部下の方との関係は少しずつ修復されるはずです。

人間関係に困ったときは、まず「自分自身と向き合う」ことが必須です。

普段の自分は部下に対してどんな振る舞いをしているのか。
部下が怒ったときに自分はどう感じたのか。
自分はこれからどうしたいのか。

とことん自分と向き合うことで
自分を認め、信じて、前に進むことが出来ます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
一緒に挑戦していきましょう!
本日もあなたを応援しております!
では、また次のコラムで(^^)/