こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。
今回のテーマは、「部下からのハラスメント」に、
上司であるあなたがどう向き合えばよいのか。
部下からの暴言・嫌がらせ・態度による圧力……
実際に苦しんでいる方が、実はたくさんいます。
「部下の暴言に困っているなんて言いづらい」
「自分が強く注意したらパワハラになるのでは」
「誰にも相談できない」
そんな思いを抱えて、誰にも言えず、孤立している管理職の方にこそ、
このコラムをお届けし、少しでもお役に立てればうれしいです。

ハラスメントとは何か?まずは“知ること”から始めよう
そもそも、ハラスメントとは何でしょうか?
ハラスメントとは、「嫌がらせ」のことです。立場や状況に関係なく、相手の人格を傷つける行為。
暴言・無視・過剰な叱責・陰口・威圧的な態度など、そのすべてが人権侵害にあたります。
「部下から上司へ」のハラスメントも存在します。
しかし、多くの場合は上司側が我慢してしまうのです。
しかし、「ハラスメントは、誰からでも受けてはいけないもの」です。
上司というお立場でも、自分自身を守る権利があります。
部下の言動のせいで、「あなた自身が働きにくい状況」なのであれば、対応をしていきましょう。
ハラスメント対策研修でお伝えしていること
私は、企業様で「チームを整える・強くするためのハラスメント対策研修」も担当しています。
パワハラ・セクハラ・マタハラ・カスハラなど、ハラスメントは多く存在しますが、
根本は同じ、「人権侵害」です。放っておいて、チームがうまくいくはずがありません。
研修でいつもお伝えしているのは、以下の3ステップです。
- 知ること(ハラスメントを理解する)
- 確認すること(自分の状態、相手の傾向を客観視する)
- 変えること(対応策・関わり方を整える)
「部下からのハラスメント」も、この3つのステップが必ず役に立ちます。
まずは、ハラスメントに関する情報を集めることから始めましょう。
次の章からは、あなたを守るために実際に役立つ「対処法8選」をご紹介いたします。
部下からのハラスメントに困った時の対処法8選

①「これはおかしい」という不快感を見逃さない
最初に大事なことは、「嫌だな」という自分の中の不快感を見て見ぬふりをしないことです。
部下からの対応において
- 毎回、ため息をつかれる
- 話しかけると嫌な顔をされる
- バカにする言葉を投げかけられる
- ミーティング中にあからさまに無視される
客観的に見て、これは異常です。
「気にしすぎなのでは?」と感じてしまう方もいるかもしれませんが、
そんな日々が続いて、仕事が円滑に進められるでしょうか。
「まぁいいか」で済ましてしまうことで、相手がエスカレートする可能性もあります。
自分の不快感には敏感でいることをおすすめします。
②「やめてください」と意思表示する
相手に言える状況であれば、早い段階で「その態度は困ります」「やめてください」と伝えることは、とても効果的です。
上司であるあなたには、“言葉で伝える力”があります。
- 「〇〇さん、今の言葉はきつく感じます。表現を改めていただけますか」
- 「〇〇さん、その表現は不適切です。業務に支障が出ますのでやめましょう」
- 「〇〇さん、今の発言私は不快に感じました。以後お控えください」
本人が無意識のうちに、言葉が荒くなる方もいます。
その指導をすることもまた上司の仕事のひとつと言えます。
意思表示は、あなたの“境界線”を守る第一歩です。
③できるだけ詳しく記録をとる
受けた暴言、態度、出来事を記録しておくことは、とても重要です。
- 日時・場所
- 相手の発言や態度(可能なら具体的な言葉)
- その時の自分の反応や気持ち
これらが揃っていると、後に第三者に相談した際にも“事実としての説得力”が増します。
感情で訴えるよりも、「こういう出来事がありました」と冷静に話せることが重要です。
④信頼できる相手に話を聴いてもらう
あなたには、日々の出来事を話せる相手がいますか。
自分のメンタルを守るための行動を早めにとっておきましょう。
「誰にも言えない…」という状態が、一番つらく、ストレスが大きくなります。
信頼できる同僚、先輩、友人など、身近な誰かに「実は今、部下に困っていて…」と話を聴いてもらいましょう。話を聴き、思考を整理してくれるカウンセリングを頼ることもおすすめです。
「話す=解決」というわけではありませんが、気持ち・状況を吐き出すことが重要なのです。
⑤自分の上司に相談する
「部下の行動を上司に相談するなんて…」と思うかもしれません。
しかし、これはチームを率いる上司として責任ある判断です。
ハラスメントは“個人間の問題”ではなく、“職場環境の問題”です。
自分一人で抱え込まず、組織の課題として捉えることが、対処のスタートです。
- 感情ではなく「事実」を中心に
- 「こういう状態が続いています」「対応に悩んでいます」
- 「本人にも伝えましたが改善されません」など、経過も共有
また、上司としての自分の伝え方に不安がある方や、部下との信頼関係の築き方に悩んでいる方は、こちらのコラムもご活用ください。
⑥就業規則・社内の相談窓口を確認する
多くの企業では、「ハラスメント相談窓口」や「コンプライアンス通報制度」が設けられています。
就業規則や社内ポータルを確認し、どこに、どのように相談できるかを把握しておきましょう。
自社の方針に沿って行動することで、組織としての対応も進みやすくなります。
記録が揃っていれば、第三者的にも事実確認がしやすくなります。
⑦少し距離を取る工夫をする(心理的・物理的に)
環境として可能であれば、相手と直接の接点を減らす・やりとりに1人挟むなど、関係の距離を調整する工夫も必要です。
- 面談や報告は第三者を同席させる
- チャットやメールを経由して伝える
- 担当業務の一部を切り離す相談をする
「直接相手と向き合うこと」だけが解決ではありません。
職場はスムーズに仕事が出来ることが理想です。
お互いが冷静になれる環境づくりをしていきましょう。
⑧自分のこれまでの言動をふり返ってみる(自分を責めずに)
最後に、少しだけ勇気を出して、「自分のふるまい」も客観的に見直してみましょう。
ハラスメントの責任はもちろん行為者にあります。
しかし、今後の自分を守るためには、「毅然とした態度=自分を尊重する態度」を意識することは重要なのです。
たとえば——
- これまで嫌な冗談を言われて曖昧に笑って流していなかったか?
- 指示が曖昧、結果を評価しないなど不満がたまる要素をつくっていなかったか?
- 自分の意見を言わず、いつも相手に合わせていなかったか?
この確認は、今後さらに「強く、優しく、整った上司である」ためのセルフチェックです。
自分を責めるのではなく、前に進むために確認をしていきましょう。
上司としての自分のあり方を整えるヒントや、心を守る視点については、こちらのコラムでも詳しく紹介しています。

まとめ:あなたを守るのは、あなたの行動です
実は私自身も、部下やスタッフからの無視や陰口に苦しんだ経験があります。
パートさんから連日無視されたり、「役立たず」と言われたり、
更衣室で悪口大会が始まっていたり…
言葉では言い表せないほど、心が削られる日々でした。
そんな中で、私がずっと心に決めたことがあります。
それは…「自分自身が、一番の自分の味方でいること」です。
そして、いつも一番の自分の味方でいられるように
「自分が好きな自分」でいられる選択をしようと決めました。
悪口が聞こえたときは、更衣室に向かって明るく
「聞こえてますよ〜!悪口はお店の外でお願いしま~す!」
挨拶を無視されても、
「〇〇さん、おはようございます!今日もよろしくお願いします!」
自分は笑顔で挨拶をし続けました。
陰口を見て見ぬふりをしたり、嫌な態度で接したり、
挨拶を無視し返すこともできたかもしれません。
しかし、当時の私はそっちの方がずっとカッコ悪いと思ったのです。
それと同時に、こう自分に言い聞かせていました。
「この人間関係は、仕事上のみ!」
毅然とした態度でいること。
そして、それでも悪質な状況が続く場合には、
周囲に相談する勇気も持つこと。
それが、心を壊さないために「あなた自身を守る技術」です。
ハラスメントに悩むとき、何よりつらいのは
「誰にも言えない」「味方がいない」と感じることです。
- 感じた違和感を信じる
- 声に出す勇気をもつ
- 誰かに相談する
- そして、自分の言動も整えていく
それらを少しずつ積み重ねていくことで、
必ず「もう大丈夫」と思える未来が近づいてきます。
あなたのような傷ついた経験を持つ上司は、
きっとチームを強くしていけるはずです。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)