こんにちは!いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
「自分を褒めることが気持ち悪い・・・」
そんな風にお感じになったことはありますか?
私はあります。
人からの褒め言葉も受け取れずに、「いえいえ、やめてください」といつも謙遜していましたし、他者から褒められることに違和感を感じることもありました。
しかし、本やセミナーでは自己肯定感を高める方法として
「自分のことを褒めましょう」
「自分のことを愛しましょう」
「自分を大事にしましょう」
こうした内容が紹介されることが多いです。
たしかに自分を褒めることは大事ですし、効果的なのも理解しています。
ただ・・・
「それがはじめから出来ていたら、自己肯定感低くないわ!」ですよねw
もちろん過去に、自己承認力が低かった私も試しました。
毎朝、毎晩鏡の中の自分に向かって褒める。
精神的に辛いときに、自分を褒める。
なんだかしっくりこなくて気持ち悪いし、どうしても続きませんでした。
そんな方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、自分を褒めることに違和感を感じる理由と、どうすれば自然に自己承認を続けられるのか、一緒に考えてみましょう。
自分を褒めるのが気持ち悪いと感じる理由
1. 「自己中心的」「自信過剰」と感じるから
私たちが育った文化や教育では、謙遜することが美徳とされてきました。
「いえいえ、私なんて大したことないです」という言動を続けていたら、自分は大したことがない存在というセルフイメージが作られます。
そんな思い込みがある方が、突然自分を褒め始めたら・・・違和感を感じて当然です。
今までずっと謙遜して、控え目にしてきたのに受け取れるはずがありません。
他にも、幼少期に人から褒められた際「調子に乗るな」「お世辞に決まってるだろう」と、周りの大人から言われた経験がある方は、褒め言葉を受け取ることに対して「自己中心的」「自信過剰」だと感じることもあります。
2. 完璧でない自分を認めるのが難しい
私自身もそうですが、つい「もっとこうしていれば」「これくらいできて当然」と、完璧を求めてしまうことがあります。特に責任感の強い人や、厳しい環境で育ってきた人は、「完璧でない自分を褒められない」と感じてしまいがちです。私は、「完璧な成果も出ていないのに、自分を褒めたら甘えが出てしまう」と考えていた時期もありました。
これも成育歴が関わっていることがほとんどです。
- 学校のテストで90点をとったときに「なぜあと10点が取れないの?」
- リレーの選手に選ばれたときに「体育だけだな。同じくらい勉強もしてくれ」
こんな風に周囲の大人たちから適切に認められなかった経験が多い方は、「このままじゃダメだ!」と常に自分に厳しくしながら生きてきたので、大人になっても自分を認めるハードルが高くなります。
3. 強い自己否定を繰り返してきたタイプ
自分はダメだ、自分には価値がない、生まれて来なきゃよかった、トラブルが起こるのは自分のせい。
これまでいつも自分を強く否定してきた方は、褒められるよりも否定されることの方が落ち着く場合があります。
例えば、「自分はダメ人間で、人に迷惑をかける存在だ」と強い自己否定を続けてきた人は、何か悪い出来事が起こると「やっぱり自分はダメ人間」と受け止めます。暴言を言われたときにも「やっぱりそうだよね」と受け取ってしまう。
否定する言葉に慣れているせいで、褒める言葉が受け取りにくくなります。
そんな方は、自分で自分を褒めることがまるで「これまで繰り返してきた自己否定」を覆すような行為に感じられ、それに強い違和感を覚えるのです。
4.「褒めること」と「嫌な記憶」がセットになっている
そもそも褒められることが本心から嫌い、という方もいらっしゃるかもしれません。これは、過去の記憶で「褒められたこと」とセットで「嫌なこと」を経験してきた方ではないでしょうか。
例えば・・・
- いつもはあまり褒めない親が「本当にいい子だね。一人で何でも出来るもんね!」と褒めてくれた後に、一人で留守番をさせられた。
- 親戚が思い切り褒めてくれて、欲しかったおもちゃも買ってくれた!その後に、親から「図々しい!恥ずかしい」と、こっぴどく怒られた。
- 父親と久しぶりに会って褒められて嬉しかった!翌日から会えなくなった。(最後の別れだった)
これらのエピソードは、私の実体験です。良いことのあとには、悪いことが来る。
こんな経験を繰り返していたら褒め言葉を受け取れなくなるのは、仕方ないですよね。
それにしても何十年も経った今でも覚えているということは、よほど落差が嫌だったんだなぁ。
当時の私によしよしヾ(・ω・`)
心の傷は誰しもが持っているものです。
過去の経験が今の自分を作っているので、振り返ってみると今のご自身の思考の癖の理由がわかるかもしれません。
自分を褒めるのが難しいのは当たり前
前項で自分を褒めることが難しいと感じる理由を4つご紹介いたしました。
ここであらためて強調したいのは、「自分を褒めることが難しいのは普通のこと」だということです。いきなり自分を褒めて自己肯定感を高めようと頑張りすぎると、不自然で抵抗を感じてしまうのは当然。あなたは何も悪くありません。
では、どうすれば自然に自己承認をするステップを踏めるのでしょうか?
自己承認力コンサルタント協会がお伝えしている方法をご紹介いたしますね。
私自身もここからスタートしました!
自分を褒めるのが難しいなら、まずは「労う」ことから始めよう
最初の一歩、「労う」から始めましょう。「自分を褒めること」に抵抗を感じるのであれば、無理に褒める必要はありません。一旦、横に置いておきます。
ここで日常的に使いやすい「自分を労う言葉」をいくつかご紹介します。
これらのフレーズを使って少しずつ自己承認を取り入れてみてくださいね。
- 「今日は本当にお疲れ様!最後までやり遂げたね」
- 「ミスをしてしまったけれど、すぐに対応していたよね」
- 「大変な一日だったけど、なんとか終えられたね」
このように、自分の行動や考えをまるっと受け入れる言葉です。
無理に「すごいね!素晴らしい!さすが!完璧だったね!」なんて、褒めなくていいのです。
事実をただ受け入れる労いの言葉です。この言葉を自分自身に投げかけます。
これを継続していくと、だんだんと自己承認が自然なものとなり、気持ち悪さや違和感が薄れていきます。
労うことに慣れたら「ここは認めてもいいかな」を探そう
ありのままの状況を労うことに慣れてきたら、次のステップです。
少しポジティブな要素を足して「ここは認めてもいいかな」と思うところを探しましょう。
そして、言葉に出していきます。
- 「今日は本当にお疲れ様!最後までやり遂げたね。+こんなに疲れるまでやったのは偉いよ」
- 「ミスをしてしまったけれど、すぐに対応していたよね。+よく頑張ったよね」
- 「大変な一日だったけど、なんとか終えられたね。+ちゃんと乗り切ってすごいね」
自分の顔が嫌い、体型が嫌だ、苦手なことがあるなど
コンプレックスがある方にも使える方法です。
ありのままを受け止める言葉、そして「ここは認めても良いかな」を言葉に出します。
- 「背が高くて体格がいいと目立って嫌だよね。+物をとるときは便利だけどね」
- 「あーまとまらない髪は最悪。+でも丈夫でしっかりした髪質は割といい」
- 「このパッとしない顔が嫌い。+とはいえ、肌質は良いよね」
こんな感じです。これは実際に私が使っていた言葉です。
不思議なもので、これを続けていくと認めても良い部分に焦点が当たるようになってきます。
恐らく気持ちが変わってくるとコンプレックスを隠さずに堂々とし始めるのだと思いますが、
「身長高くていいよね~」とか、人から褒められることも増えてきます。
今では大きな体もボリューミーな髪も、このザ・アジア人な顔もいいなと思えています。
むしろチャームポイント( ´∀` )
小さなハードルから始めて、継続するってすごいのです。
「自分を褒める」が難しいなら、まずは「自分を労う」
自己承認ができるようになると、自分を認められるだけでなく、他者に対しても優しさや共感を持って接することができるようになります。自分に優しくすることが、実は周りの方々との関係をより良くするための第一歩なのです。
「自分を褒めることが気持ち悪い」と感じるのは、誰にでも起こり得る自然な感情です。無理に自分を褒める必要はありません。まずは「ねぎらう」「いたわる」ことから始めてみましょう。そうすれば、少しずつ自己肯定感も自然と育っていきます。
完璧な人なんてこの世にいません。無理に自分大好き人間にならなくてもいいのです。
あなたが少しでも楽に、そして前向きに過ごせるよう、応援しています!
本日もお読みいただき、ありがとうございます!
では、また次のコラムで(^^)/