こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもお読みいただきありがとうございます!

「最近、部下が挨拶をしなくなった…」
そんなお悩みを持ったご経験はありませんか?

挨拶はコミュニケーションの基本です。多くの企業様での新入社員研修も、まずは「挨拶」からお伝えしているはず。そのくらい、人間関係を築く土台として重要な役割を果たします。
どんなに優れた才能を持った優秀な方でも、「挨拶が出来ない」というだけで仕事がうまく行かなくなることもあります。やはりお仕事=人間関係だと実感します。

つまり「部下が挨拶をしない」ということは、【仕事をしなくなった】とも捉えられるのです。

ただ単に
・怠けている・やる気がない・生意気だ
こんな風に捉えて放っておくと危険かもしれません。

本日は「挨拶をしない部下」の心理を掘り下げ、上司として出来る対策を一緒に考えていきましょう。


部下が挨拶をしなくなる理由とは?

まず、確認したいのは「以前の部下はどんな挨拶をしていたか?」です。「その変化はいつからなのか?」この辺りを明確にしておくと挨拶をしなくなった理由にたどり着きやすいかと思います。
一般的には、このような理由が考えられます。

  • 気まずさや心理的距離
    職場内の人間関係はいかがでしょうか?部下の方とチーム内の誰かが揉めていたら、心理的に挨拶がしにくくなります。 例えば、上司から厳しい叱責を受けたあとに相手と距離を置きたくなり、挨拶をしなくなる方もいます。心の整理をしている最中かもしれません。
  • 疲労やストレス
    仕事が忙しい、プレッシャーを感じているなど、心に余裕がないときに挨拶が疎かになることもあります。プライベートの悩みがストレスとなる場合もありますし、睡眠がとれていない、具合が悪いなどの体調の影響も考えられますので、観察をする必要があります。
  • 挨拶の価値観の違い
    家族、友人の間でもしっかり挨拶をする方もいますし、「うぃっすー」程度で済ませる方もいます。挨拶への価値観は生活環境によって異なります。プライベートはどうであれ、職場での挨拶の重要性を伝える必要があるかもしれません。
  • 職場の雰囲気や文化
    他のメンバーの挨拶はいかがでしょうか?上司が挨拶をしない職場は、部下も挨拶をしなくなります。反対に、上司が元気な挨拶をしているチームは挨拶が活発になりやすいです。

上記のように、部下が挨拶をしなくなる理由は様々です。 まずはその背景を理解し、状況を正しく認識することが重要です。


挨拶をしない部下への5つの対策

理由をしっかり考えた後で、部下が挨拶をしない状況を改善するための具体的な対策についてご紹介いたします。「これいいな」と思うものがありましたら、部下の方の状況に合わせてチャレンジなさってみてください。

上司から率先して挨拶する

職場での挨拶は、上司であるあなたが率先して行います。挨拶は最初に相手に気がついた方から、声をかけてます。「挨拶は部下からするものだ」と、勘違いなさっている方がたまにいらっしゃいますが、自分から気持ちの良い挨拶ができる人でありたいものです。朝の出勤時や退勤時、笑顔で「おはよう!」「お疲れ様!」と声をかけていきましょう。

  • ポイント:「部下の反応が薄くても気にしない」 ことが大切です。挨拶は、習慣です。一回で成果が出るものではなく、継続することが重要です。

挨拶をしやすい雰囲気を作る

挨拶が自然にできる雰囲気を作ることも重要です。上司が忙しそうにしていたり、硬い表情でいると、部下は声をかけにくくなります。お互いに気軽に挨拶できる空気感を作りましょう。普段から口角を上げて、やわらかい表情で接するように意識をなさってみてください。

  • ポイント:「笑顔で目を合わせる」「出勤時に軽く雑談をする」など、リラックスした空間作りを意識しましょう。

挨拶の重要性を共有する

全体ミーティングや朝礼などで、「挨拶はチームワークを高める基本」と伝え【チーム全体で取り組もう】と投げかけてみましょう。アイコンタクト・笑顔・明るい声で、などの具体的なポイントを一緒にお伝えになることもおすすめです。

  • ポイント:「みんなが気持ちよく働くために、全員で取り組みましょう。私も意識していきます」と、部下だけに求めるのではなく、自分も一緒に行うことも伝えましょう。

個別に部下の話を聞く

部下が挨拶をしなくなる理由にもあったように、部下が抱えているストレスや体調不良、人間関係の問題があるかもれません。個別に面談を行うのも効果的です。

  • ポイント:挨拶をしないことへの注意をするのではなく、「最近どうですか?仕事頑張ってくれているから、体調どうかなと思ったんだ」と、オブラートに包みながら優しく問いかける姿勢が重要です。

チーム全体で「挨拶強化イベント」を実施する

時々「挨拶強化月間」など、イベント感覚でチーム全体の挨拶を盛り上げるのも一案です。今回は「笑顔をテーマにやりましょう!」「明るい声をテーマにやりましょう!」と、細かくテーマを分けるのもおすすめです。

  • ポイント:ちょっとしたゲーム感覚を取り入れることで、参加しやすい雰囲気を作りましょう。

挨拶をしない部下を責めるのはNG!

私は、環境がその人をつくると考えています。部下が挨拶をしなくなったのは、部下のせいというよりも「環境」がそうしたのです。そう考えると「どんな環境で挨拶をしなくなったのか?」相手に寄り添いながら、改善策を練ることが出来ます。

こんなエピソードがあります。新たな職場に赴任して間もない若手社員Aさんは、コミュニケーションがとても苦手。慣れない職場に出勤するときにも緊張してしまい、「挨拶の声が出なかった」そうです。人見知りで、目もあまり合わせられないAさん。そんな姿を目にした上司は「挨拶の声が小さいぞ!」と、みんなの前でAさんに強めの注意をしました。

次の日から、どうなったと思いますか?Aさんは、職場で挨拶をするのが怖くなってしまい、職場に行くこともストレスになってしまったそうです。挨拶の声は一層出にくくなってしまいました・・・。

ご自身の若手時代の話として、Aさんは私に教えてくれましたが、今現在のAさんは生き生きと働くビジネスパーソンです。コミュニケーションが苦手な社員の方にも、優しく寄り添える良い先輩となっています。

当時、Aさんに挨拶の大事さを伝えたかった上司の気持ちはわかりますが、やり方がまずかったです。やはり、相手の背景を想像してから行動することが大事だなと感じたエピソードでした。


まとめ:挨拶は信頼関係を築く第一歩

いかがでしたでしょうか?「部下が挨拶をしなくなった」という状況は、上司として非常に不安ですよね。
何があったのか?直球で尋ねたい気持ちもありますが、まずはしばらく観察をしながら相手の背景を想像することをおすすめいたします。

トラブルを抱えていて挨拶をする余裕がないかもしれませんし、誰かと喧嘩してイライラしているのかもしれません。睡眠不足や体調が悪くてボーっとしているのかもしれません。

ご自身を振り返ってみることもおすすめです。これまでに、職場で挨拶をまともにしなかったことも何度かあったのではないでしょうか。完璧な人はいないと思うのです。

いずれにしても ≪挨拶をしなくなった=部下が悪い≫ こんな短絡的な発想からは抜けだして、冷静に対応をしたいものですよね。

今回ご紹介した「部下が挨拶をしなくなった理由」と「5つの対策」が皆様のヒントとなりましたら、とても嬉しいです。

一緒に挑戦していきましょう!
本日もあなたを応援しています!
では、また次のコラムで(^^)/