こんにちは!いつもお読みいただき、ありがとうございます。
自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。

「部下を褒めて育てる」
この言葉を聞いて、どのようにお感じになるでしょうか。

厳しい親の元で育ったり、厳しい職場環境で育った方には
いまいちピンとこない方も多いのではないかと思います。

褒めてもらえるのは、大きな成果が出たとき。
私自身もそんな価値観を持っていましたが、
自分が頑張っても頑張っても成果が見えないとき・・・
ストレス過多、体調不良で心身ともに疲弊してしまいました。

褒める言葉・認める言葉は、もっと自然に伝えても良いこと。
自己承認力を学び始めてから、気がついたことです。

今の時代「褒める」ことは、職場で欠かせないスキルのひとつです。

部下を素直に褒められる上司とそうでない上司では、
チームのモチベーションや信頼関係が違ってきます。

今日は、「褒めるのがちょっと苦手…」という方でも
すぐに使える具体的な褒め方と、ついやってしまいがちな失敗について
一緒に見ていきましょう。

部下を褒める言葉は「本人に絡めた表現」にして伝える

最初に伝えたい重要なポイントは、
褒めるときには本人を褒めることです。

このポイントを押さえるだけでも、ぐっと相手に伝わりやすくなります。

例えば
「素敵なネクタイですね」という褒め言葉には、
「〇〇さんにとても似合っています」を付け加える。

「資料、見やすかったよ」という褒め言葉は、
「〇〇さんが作ってくれた資料、見やすかったよ」とアレンジする。

言葉が足りなくて、伝わり切れていないことが結構あるのです。
そもそもネクタイも本人に似合っていなければ褒めないし、
資料もその人を褒めたいから言葉にしているはずですよね。

「確かに、自分が褒められるなら後者の方がうれしい・・・!」
このポイントを自己承認力の講座で学んだときは、目からうろこでした。
しかも、すぐに出来る工夫です!
ぜひチャレンジしてみてくださいね。

注意をするときは「事柄」を指摘する

反対に、注意をする際には「事柄」を中心に指摘することが効果的。

そもそも注意や指摘を行う目的は、
【事柄を改善してほしい】ですよね。

「なんでこんなことするの?」「おかしいってわかるよね?」
このように相手の考えや価値観を責める注意はNG×です。

私自身かつて、部下の方にイライラしながら
相手を責める言い方ばかりしていました・・・。
冷静に対処できなかった未熟さを反省しています。

事柄を指摘するというのは、たとえば
「このミスが起きた原因は何だろうね」
「この資料は構成を△△に変えよう。より見やすくなると思う」
こんな表現の仕方です。

本人を責めるのではなく、改善すべき事柄に焦点を当てる
相手が受け入れやすい言葉で注意・指摘をすることは重要ですね。

褒めるときは、本人を。
注意するときには、事柄を。

部下に伝わらない褒め方になっていませんか?

「ちゃんと褒めてますよ」という上司と、「上司は褒めてくれない」という部下。
褒め言葉が相手に伝わっていない、こういった状況はよくあります。

ここからは、相手を褒める際によくありがちな失敗例をいくつか挙げてみます。
ご自身の褒め方が当てはまっていないか?確認をなさってみるといいかもしれません。

1. 冗談めかして褒める

×「今日は仕事早いじゃないか!普段と違うな」
×「気が利くなぁ。雨でも降るんじゃないか?」
×「目標達成すごいね!なんかズルでもした?w」

あるあるですが、これは全然褒められた気がしないです!
恥ずかしいとか、冗談で落とさないと気が済まない方は要注意です。
笑いながら褒め言葉を受け取れる方もいらっしゃるかもしれませんが、
冗談とはいえちょっと嫌なことを相手に言うのは控えましょう。

「〇〇さん、仕事早いねぇ!」
「〇〇さん気が利くね、ありがとう」
「〇〇さん、目標達成だね!おめでとう!」
素直な褒め言葉にするだけで、随分と印象が変わりますよね。

2. 本人を褒めていない

△「若い人は元気があっていいね!」
△「体力ある人にいてもらって助かる」
△「恵まれた環境で羨ましいな!」

ポジティブな表現で良さそうなのですが、褒め言葉としてはイマイチ。
若いこと、体力あること、恵まれた環境を褒められたようで
こちらも自分自身が褒められた気がしません。

伝えるのでしたら、
「〇〇さんは元気があるからパワーをもらえるよ!」
「〇〇さんにいつも助けてもらって有難い!」
「〇〇さんの人柄が恵まれた環境を引き寄せるんだね!」
本人を褒める言葉に変換です。

3. わかりにくい褒め言葉

△「なかなかいいんじゃない」
△「悪くないよ」
△「まあまあ出来てるよ」

こちらも上司が褒めているつもりの言葉が部下には伝わらないパターンです。
知り合いの管理職の方が部下の仕事に対して、
「まあまあだね」と褒めていたのですが、私は衝撃的でした( ´∀` )

「まあまあ」は「十分ではない」という意味が含まれます。
シンプルに「〇〇さん、出来てるよ!」「〇〇さんの仕事よかったよ!」と伝えましょう。

部下を褒める言葉選び:伝わる褒め方5つのコツ

では、ここからは褒め言葉選びのコツをご紹介いたします。
単純に褒める言葉の3Sを使うのももちろんおすすめです。
「すごい!」「さすが!」「素晴らしい!」
感情をこめて伝えることがポイント。
さらにレベルアップしたい方は、次の5つのコツをマスターしてみてください♪

1. 具体的に褒める

ただ単に「良かった」だけでなく、「どこが良かったのか」を明確に伝えましょう。
たとえば、「◯◯さんがまとめたこのレポート、細かいところまで分析されていてとても参考になりました!」という風に、相手の具体的な成果や工夫まで伝えましょう。

2. 名前を入れて褒める

「◯◯さんが…」という言葉を含めることで、よりパーソナルな褒め方ができます。
たとえば、急な対応をしてくれた部下に対しては、
「〇〇さんがちゃんと対応してくれてよかったよ」と伝える。
褒め言葉に名前を付け加えるだけなので、取り組みやすいですね。

3. 感謝の気持ちを伝える

褒める際には、感謝の気持ちを込めるとより効果的です。
「〇〇さん、本当にありがとう」「あなたのおかげで助かりました」
感謝の気持ちをいつも伝えられる上司は素敵です。

4. プロセスを想像して褒める

達成した成果だけでなく、その成果に至るまでの
努力や工夫、考えたプロセスを想像して褒めましょう。

例えば、部下が時間や手間をかけて作成した資料を評価するならば
「この資料、いいね」だけでなく、
「〇〇さんのこの資料、すごく見やすくて分かりやすいね。たくさんのデータを整理して、構成を考えるのに時間がかかったでしょう。ありがとう。素晴らしい」と伝える。

部下の方に寄り添った褒め言葉は、相手の心に響きます。

5.照れずに褒めきる

このポイントが一番大事かもしれません。褒めるときには、褒めきる!
相手が照れても謙遜をしても、しっかりと褒め言葉を受け取ってもらいましょう。

褒め言葉を伝えたあとに、部下の方が
「いえいえ、そんなことないです」と謙遜をしたら
「本当にそう思ってるよ!」と言い切りましょう。

部下を「素直に褒める」上司になろう

いかがでしたでしょうか?
私自身褒めることが苦手で、自分が褒められることも苦手でした。
上司に褒められたときは、恥ずかしくていつも謙遜をしてきました。
いくら成果を上げて褒められても、受け取れない。ずっと満たされずに自信がないままでした。

褒め言葉を素直に受け取れない上司は、部下の褒め言葉もうまく出てこない。
自分が変わるトレーニングをして、やっと褒め言葉を受け取れるようになり、
他者を褒められるようになっていきました。

慣れないうちは恥ずかしいかもしれませんが、挑戦あるのみ。
あなたからの素直な褒め言葉を受け取った
部下の方の喜んだ表情をぜひ見ていただきたいです。

ご自身への褒め言葉も遠慮せず、
「ありがとうございます!嬉しいです!」と
受け取るようになさってくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
一緒に挑戦していきましょう!
本日もあなたを応援しております!
では、また次のコラムで(^^)/