こんにちは!本日もお読みいただきありがとうございます。
自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。

自分の部下がある日突然辞める・・・
そんな事態になってお困りになったご経験はありませんか。

新卒入社・中途入社どちらであっても、
就職時期には求人情報をあれこれ何社も見比べて
書類を揃えて、試験や面接を経て、苦労をして現在の会社に入社したはずです。
採用が決まったときには、生き生きと働くご自身を想像していたことでしょう。

それなのに、なぜ突然「辞める」という選択肢が出てくるのでしょうか。
私も何度か転職を経験してきましたし、
以前は企業の教育担当という立場で
社員の方からの退職相談を受けてきました。

そこから考えられる部下の突然の退職の原因や
上司が出来る対策も含めて一緒に考えていきましょう。

部下が突然会社を辞める理由:その背景を考える

「本当にやりたいことが見つかった」という場合を除いて、
部下が辞めることを選択する理由は何でしょうか。

確かに以前とは状況が変わり、終身雇用の時代ではなくなりました。
キャリアアップのために若いうちから転職を考える方も多いです。

現状、転職支援の企業も増え、各種補助金や退職代行業者もあり、
仕事を辞めるハードルが低くなっている背景はあります。

しかし、「部下が突然会社を辞める」ことが1人や2人でない場合は、
転職しやすい世の中のせいだけではないかもしれません。

今、あなたの職場が「突然辞めたくなる環境」になっていないか?
一度確認をしてみましょう。


急に辞める部下を作らないために:フォロー体制は整っているか?

もちろん給料の問題・労働時間の問題は、離職の大きな理由になりますが、
今回はそれ以外の点に注目をしていきます。

管理職の方にぜひ確認していただきたいのは、
部下に対する「フォロー体制」が整っているかどうかです。

少し想像してみてください。
例えば、昇格、部署異動、転勤、上司が変わる、新たなプロジェクトへの参加など
部下が新しい環境で仕事をしているとしましょう。
どのキャリアステージの方でも、数か月は人間関係や仕事のスキルにおいて孤立しやすいものです。

性格は人それぞれですが、嫌われないように周りに気を遣いながら緊張感がある毎日。
会話に入っていけなかったり、知識もスキルが足りない自分を自覚することもある。
状況は完全にアウェイです。悩みがあって当然だと思うのです。

明るく元気に振る舞っていて、
新たな環境にすぐに馴染んでいるように見えたなら
本人は相当頑張っているかもしれません。

そんな日々で、会社として、上司としてのフォロー体制が整っていなければ
退職を選んでしまうのも仕方ないのかなと私は考えています。

私自身、20代前半に企業に入社してから、1年間の間に何度「辞めたい」と思ったか。
深夜の帰り道で泣いて帰り、朝出勤したくなくて泣いて仕事に行った時期もありました。
当時は気が弱くて退職届を出せなかっただけです。

数年後、昇格や異動に伴う転勤も経験しましたが
地域性や方言に慣れず、住環境や人間関係の構築にも苦労しました。
誰にも言えずに「この仕事向いてない。地元に帰りたい」と悩んだ時期もあります。

そんな退職一歩手前まで考える方は案外多いです。
上司として早めに部下の方のSOSに気がつける環境を整えられるといいですよね。

部下の急な退職を防ぐフォロー体制5つのチェック

ここからは、部下が突然辞める環境を改善するための5つのチェックをご紹介いたします。
現在の職場の環境がどうか、確認をなさってみてください。

1.定期的な振り返りと自己承認できる場をつくっているか?

定期的な面談やコミュニケーションの中で振り返りを行いましょう。
特に出来るようになったこと、経験したことをメインに振り返ってみてください。
部下の方が「以前よりも自分はこんなに成長している」と、
自身で実感できることが次へのやる気に繋がります。
部下の方が自分のことを認める「自己承認」のきっかけを作り、サポートしていきましょう。

2.ストレス管理の方法を伝えているか?

部下の方はストレス管理の方法をご存じでしょうか。
真面目な方、肩に力が入っている方ほど息抜きが上手にできないものです。
基本的な睡眠・食事・運動、休日の過ごし方、
日々行える簡単なリラクゼーション法やストレッチ、そして深呼吸。
こういったストレス管理の方法を伝える場を設けましょう。

3.タイムマネジメントを具体的に指導しているか?

新たな環境での仕事や繁忙期になってくると
残業時間が増えて、睡眠時間や自分の時間が急激に減ります。
この経験をしながら業務のコツを覚える「頑張り時」でもあるのですが、
うまく時間管理を行うスキルも必要です。
優先順位のつけ方、TODOリスト、タスク管理、スケジュール表など
事前に上司がアドバイス出来ることはたくさんあるはずです。

4.ミス・注意・クレームなどに対する捉え方を伝えているか?

ミスを起こしたり、注意を受けたり、クレームを受けたときに、
反省するだけでなく過剰に自分を責めてしまう方がいます。
落ち込んでいる部下の方を放っておくと
「自分はダメだ」「この仕事に向いていない」と思い込み、
それが退職につながることもあるのです。
失敗は誰にでもあるもの。どう受け止めて、次につなげていくかですよね。
ご自身の過去の大きな失敗談を自己開示するのもおすすめです。


5.上司とのコミュニケーションの場は設けているか?

部下の方がいつでも上司に相談できる環境は作れているでしょうか。
いつも険しい顔をしていたり、忙しくバタバタと
動き回っている上司にはなかなか声をかけにくいものです。
面談だけでなく、たわいもない話が出来る
コミュニケーションの場を意識的に設けましょう。


部下が安心して働ける環境づくりが、突然の退職を防ぐ

いかがでしたでしょうか。
部下が突然辞める原因は様々ですが、
フォロー体制を整えることは離職率を低下させる効果があります。

人材育成に熱心な企業様は、若手社員にメンター制度を取り入れたり、
上司や教育担当が1か月に1度面談をしたり、定期的にフォローアップの研修を行っています。

ある離職率が高い企業様からのご相談を受けて、
フォロー体制の充実をご提案したところ
取り組み始めた年から離職率が劇的に改善したという事例もあります。

せっかくご縁があって一緒に働いている部下の方です。
出来るだけ気持ちよく働ける環境を整えていけたらいいですよね。

今回は突然の部下の退職を防ぐフォロー体制5つをご紹介いたしました。
まだ取り組まれていない方はぜひ挑戦をなさってみてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
一緒に前に進んでいきましょう。
本日もあなたを応援しております!
では、また次のコラムで(^^)/