こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みくださりありがとうございます!
今回のテーマは「部下が育たない上司の特徴」についてです。
こんなテーマにしておいてなんですが、「部下がまったく育たない」なんてことはありません。変な妨害をしなければ、無口な上司がいても、不器用な上司がいても、極端に言えばほったらかしても部下は育ちます。
もちろん個人差がありますが、上司が仕事を丸投げする、あまりにも上司のミスが多い・・・そんな厳しい環境だからこそ、部下の方がすくすくと育った、というケースもあります。(その前に辞めてしまうこともありますが)
どんな状況であっても、目の前に仕事があって日々それをこなしていれば、ある程度は出来るようになるものです。
今回は、そんな可能性が無限大の人材育成の中で、「部下の成長を妨げる上司」と「部下の能力を引き出す上司」それぞれの特徴を一緒にみていきましょう。
このテーマにご興味を持たれた方は、きっと部下育成やチームの成長を真剣に考えていらっしゃる方なのではないでしょうか。こちらのコラムが少しでもお役に立ちましたら嬉しいです。
部下が育たない上司の特徴とは?
先ほどもお伝えした通り、部下の方は自然と育つものです。もしも部下の方の成長スピードが気になるようであれば、部下の能力を疑うよりも「上司の接し方」をまずは見直してみることをおすすめいたします。能力が発揮できずに成長を妨げてしまう上司がいることも事実。その代表的な特徴5つを見ていきましょう。
部下が育たない上司の特徴①:他者との比較をする
「同期のAさんはこれができるのに」「Bさんはもっと早く成果を出している」
こんな風に他者と比較する表現をしていないでしょうか。向上心を刺激したいのはわかるのですが、やる気が削がれて逆効果となることが多いのです。
少し想像してみてください。「あの部署の上司はもっと優秀ですよ」「Aさんの上司は成績トップらしいです」なんて、部下の方から言われたらどうでしょう。嫌な気持ちになりますよね。
部下が育たない上司の特徴➁:感情の起伏が激しい
機嫌の悪さを態度に出していませんか。大きな声で怒鳴ったり、物に当たることはないでしょうか。お客様や上司の前では低姿勢なのに、部下の前では偉そうにする。コロコロと態度が変わるのも信頼を失います。感情的に振る舞い、部下を振り回す上司がいると、なかなか能力を発揮できません。
部下が育たない上司の特徴③:部下の仕事を把握していない
基本的には個人業務なので、部下がどんな仕事をしているか知らない。特に報告がないから問題ないだろう、と部下を放置していませんか? まずは部下との接触回数を増やしてみましょう。接する回数を増やし、何気ない会話が出来るようになると部下が報連相をしやすくなります。上司が部下の仕事を全く把握していない状態では、適切な評価も出来ません。いくら頑張っても、認められない・アドバイスもない上司のもとでは部下は育ちにくいです。
部下が育たない上司の特徴④:指示出しが多い、世話を焼きすぎる
③とは反対に、部下に構いすぎる上司も困りものです。自分がすべてを把握していないと気が済まない、部下に仕事を任せきれない方に多い傾向です。細かな指示が多い上司の部下になると、「監視」されている気分になって主体的に動けなくなります。「あれはやった?これは大丈夫?」周りがお世話を焼きすぎると、本来自分で出来ることもやらない上司任せの部下になってしまいます。
部下が育たない上司の特徴⑤:ダメ出しばかりする
一番やってしまいがちではないでしょうか。普段、部下に感謝の表現も認める表現もしていないのに、やたらとダメ出しばかりをする上司です。「ダメだ、ダメだ!」と上司に言われて、その悔しさを向上心に変えられる方もいますが、それはほんの一部です。多くの方はダメ出しをされ続けると、自信がなくなり、仕事のパフォーマンスが下がっていきます。
部下が育つ環境を作る5つのアプローチ
ここからは、「部下の能力を引き出す上司の特徴」を一緒にみていきましょう。部下が育つには、上司ひとりの関わりだけでなく、チーム全体の環境を作ることが重要です。
部下の能力を引き出す上司の特徴①:部下を労う、認める、褒める
・相手を労う言葉「今日もお疲れ様です、ありがとうね」「資料作るの大変だったでしょう」
・仕事を認める言葉「ここまで出来ているね」「ずいぶん成長してきたね」「コツコツやってきたね」
・結果を褒める言葉「すごいじゃない!」「頑張った結果が出たね!素晴らしい!」
このような表現が日常的に行きかう環境は、部下のやる気を継続させる効果があります。
部下の能力を引き出す上司の特徴➁:部下を信頼して任せる
部下の能力を引き出せる上司は、仕事を任せることが上手です。自分で仕事を抱えこまず、適切なタイミングで部下に仕事を振ることが出来ます。部下にとって新たな仕事はプレッシャーになりやすいですが、「大丈夫、あなたなら出来るよ」と安心感を持ってもらうフォローも重要です。上司から任せられた仕事をひとつずつクリアするたびに、部下の自信とチャレンジ精神が高まっていきます。
部下の能力を引き出す上司の特徴③:部下との定期的なコミュニケーションの場を設ける
相手の能力を最大限に引き出すためには、相手のことを知らなくてはなりません。部下を育成するならば、コミュニケーションは必要不可欠です。無理に飲み会、食事会を開くよりも、ちょっとした5分~10分の会話の積み重ねが日々あるかどうかの方が大事なのです。午前中に「プチミーティングしよう!」と言って、今日の仕事の予定を尋ねる5分ほどのコミュニケーションの場を設けてはいかがでしょう。
部下の能力を引き出す上司の特徴④:自分のビジョンを語り、前向きな姿勢を見せ
上司が生き生きと働いていると、部下の方も自然と影響されていきます。「次はこれに挑戦したいんだよね!」という自分のビジョンや、「この仕事はこんな楽しさがある」と前向きな姿勢を見せてくれる上司は、部下にとってお手本となります。
部下の能力を引き出す上司の特徴⑤:部下の自己承認力を高める
上司の重要な役割の一つは、部下の自己承認力を高めることです。 自己承認力とは、「自分を認め、信じて前に進めるチカラ」のことです。自分で自分のことを認められる力がつけば、どんな状況でもやる気が自家発電できます。他者との比較をやめ、周りに振り回されなくなり、自分の目標に集中できるようになります。
部下の成長が、上司自身の成長に繋がる
いかがでしたか? 仕事をしていく中で「この人のために頑張りたい!」と思える上司に出会えたら、とても幸せなことだと思います。私は現在もこれまでも、とても良い上司に恵まれてきました。部下の仕事の成果を自分のことのように喜び、「思うとおりにやっていいよ」と、自由に働かせてくれる上司です。メンタルよわよわの未熟なダメ社員を長い目で見て育ててくださり、本当に感謝しています。
私自身も仲間の成果を喜び、新たな挑戦をなさる方々の応援・サポートができる人でありたいなと思います。ご自身が本来お持ちの能力が開花するきっかけになれば…そんな気持ちを込めて、このコラムを書きはじめました。
部下育成に取り組むビジネスパーソンと接するたびに思うことですが、熱心に部下に関わっている方ほど、柔軟にご自身を変化させています。
何かを伝えるには、知識も技術も必要です。成長を見守るには、忍耐力と人としての器の大きさが必要です。相手を変えようとするよりも、自分の振る舞いや関わり方を変えた方が早い。
私は企業で教育担当に就任し始めた頃、「なんで注意しても変わってくれないんだ」と、相手にバツをつけて早急に結果を出すよう求めてしまっていました。
自分の伝え方・振る舞いはワンパターンなのに、相手には変わってくれだなんておかしな話でした。この考え方は嫌われるわ、結果は出ないわで大失敗でした。
そんなときに自己承認力を学び、教わったのは
「相手は変わらない 自分が変わる」という言葉です。
「どんなにコントロールしようとしても、相手は変わらない」
そう言い切ってもらえて、当時の私は肩の荷が下りました。
変わるべきなのは自分だったのです。自分が変わった方が圧倒的に簡単。
自己承認力を高めてブレない自分をつくり、周りの方を承認していくことが出来れば、人間関係はうまく行きます。私は、自分への厳しさを改善したことで、他者へのダメ出し思考がなくなっていきました。
もしも、部下が育たないことに悩んでいるのでしたら、まずは「自分自身を育てていくこと」に目を向けるといいかもしれません。
一緒に挑戦していきましょう!
本日もあなたを応援しております!
では、また次のコラムで(^^)/