こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。
「部下と何を話せばいいかわからない」
「雑談が苦手で、沈黙がつらい…」
「会話が続かず気まずい」
部下との関係性に悩む管理職の多くが、同じような不安を抱えています。
いつも講演や研修で私が繰り返しお伝えするのは
「コミュニケーションは“才能”ではなく“スキル”」ということです。
ちょっとしたコツを知り、実践を重ねれば、誰でも確実に変化を感じられます。
必要なのは、一歩踏み出す勇気だけ。
例えば、目が合った瞬間に「にこっ」と笑う。
これもコミュニケーションです。たったこれだけでも関係性は前に進みます。
学生時代からコミュニケーションが大の苦手だった私が、
お仕事で人脈を広げることが出来たのは、スキルをトレーニングしたお陰です。
今回は、部下との会話が自然と弾むようになるコツを、
3つのステップ(接点→広がり→深まり)に分けて10個ご紹介します。
どれも“短時間”“少しの意識”でできるものばかりです。
一緒に見ていきましょう!

【STEP1】部下とのコミュニケーション “接点”をつくる
1. 話しかけやすい雰囲気をつくる
まずは「部下から話しかけやすい上司」になりましょう。
言葉を交わさなくても、表情・声のトーン・視線の合わせ方で印象は大きく変わります。
\具体例/
・パソコン作業中も、部下が近づいたら一度顔を上げる
・挨拶のときは、語尾を少し上げて明るく「おはよう!」
・視線を
・背中ではなく、顔を向けてリアクションする
・会釈+口角を上げるだけの「サイレント微笑み」も効果的
まずは“目を合わせて笑う”ことから、習慣にしていきましょう。
2. 会話の中で相手の名前を呼ぶ
「ねぇ」「あのさ」ではなく、「〇〇さん」と名前を添えることで、距離を縮めやすくなります。
名前を呼ぶことは、最も簡単で効果的な「承認」のひとつです。
\具体例/
・「〇〇さん、お疲れさま!」
・「〇〇さん、ちょっとだけいいですか?」
・「ありがとう、〇〇さん助かったよ」
・「〇〇さんにお願いしたいんだけど…」
・報告に対し「了解です」ではなく「ありがとう、〇〇さん」
3. 挨拶+ひとことをセットにする
「おはようございます」「お疲れさまです」だけでは、もったいない!
そこにひとこと添えるだけで、相手との会話のきっかけになります。
\具体例/
・「おはようございます!今日は風が強いですね」
・「お疲れさまです!昨日の資料、助かりました」
・「お疲れさまです!ランチはもう行かれましたか?」
・「おはようございます!週末はリフレッシュできました?」
・「おはようございます!そのジャケット、似合ってますね」
会話のきっかけは、ほんの一言で生まれます。
【STEP2】部下との会話を広げる3つのポイント
4. 伝え返しで部下との会話を深める
「相手からの言葉にうまく返せない…」そんなときこそ、「伝え返す」ことが効果的。
「聴いてますよ」という姿勢が伝わり、理解のすり合わせにもなります。
\具体例/
・「そうなんですね、“納期がずれそう”なんですね」
・「“〇〇が難しかった”んですね、なるほど」
・「“やり切った感がある”って素敵ですね」
・「“感謝された”ってすごいことだよ!」
・「“悩んでいる”と聞いて心配になったよ」
5. 「質問」より「観察」から始める
無理に質問しなくても、「見たこと・感じたこと」を言葉にするだけで十分です。
\具体例/
・「今日は朝から集中してたね」
・「少し疲れているように見えるけど、大丈夫?」
・「良い靴ですね。センスいいですね」
・「みるみる作業のスピード上がってますよね」
6. 「ありがとう」を返事代わりに使う
「ありがとう」は、魔法の言葉。
返事の代わりに“ありがとう”を使うだけで、場の雰囲気が温かくなります。
\具体例/
・「メール送りました」→「ありがとう、確認するね」
・「~お願いします」→「ありがとう、やっておきます」
・「資料ここに置いておきます」→「助かる、ありがとう」
・「明日リモートです」→「了解、連絡ありがとう」
・「〇〇で困ってて…」→「教えてくれてありがとう」

【STEP3】部下とのコミュニケーションが深まる“ひと工夫”
7. 自分の弱みを少し見せる
完璧な上司より、“ちょっと抜けてる上司”のほうが親しみやすいものです。
自己開示で空気をほぐしましょう。
\具体例/
・「あのとき、焦って指示ミスしちゃってね」
・「昔、私も同じことでつまずいたよ」
・「新しいシステム、まだ慣れなくて(笑)」
・「あの案件、正直プレッシャーだったんだよね」
・「私も忘れがちなタイプなんです…」
8. 「褒める」よりも「認める」
褒め言葉がなかなか出てこない方におすすめなのは、行動や努力を“事実として伝える”こと。
嘘や作った感じがない自然な承認の言葉なので、相手の自己肯定感を高めます。
\具体例/
・「毎朝、誰よりも早く来てくれてるよね」
・「あのプレゼン、わかりやすかった」
・「忙しい中、期限守ってくれてありがとう」
・「最近、よく考えて意見出してくれるよね」
・「あのとき冷静に対応してくれたよね」
9. “相手の興味”が正解
相手の趣味や好きなものを話題にしてみましょう。
興味があることに関しては、人は饒舌になりやすいです。
\具体例/
・「あのアニメ、好きなんですよね」
・「お土産ありがとう。旅行、どうでした?」
・「筋トレしてるんですよね。続いてますか?」
・「推し活、最近どうですか?」
10. 部下との会話の目的は“つながる”こと
会話の目的は「盛り上げる」ことではありません。
むしろつまらない話でいいのです。笑いを求めるのはとっても高度。
“関係をつなぐこと”こそが、一番の目的です。
\具体例/
・雑談が苦手なら、「いつもお疲れ様、ありがとう」でOK
・言葉が出ないときは、笑顔でアイコンタクト
・会話の終わりに「ありがとう」で締める
・たまには「無言で差し入れ」も立派な会話

おわりに|部下との会話を弾ませる第一歩を踏み出そう
いかがでしたか?
今回ご紹介した“部下との会話が弾む方法”一つでも試していただけたら嬉しいです。
部下とのコミュニケーションは、「慣れ」と「接点の回数」です。
とにかく、話しかける。笑いかける。
そして、何より大事なのは、上司であるあなた自身が
“自分は苦手だけど、やってみよう”と自分にOKを出すこと。
それが自己承認力の第一歩です。
「完璧に話さなくていい」
「うまく返さなくていい」
「短くても、繰り返せば十分」
まずは今日一日、穏かにご機嫌に過ごしましょう。
“周りが話しかけやすい存在”でいることが重要です。
さらに部下と「目が合ったときに、少し笑う」ことから始めてみてください。
その小さな一歩が、部下との関係に確かな変化を生み出します。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)