こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

「子どもは親を選べない」という表現と同じように、「部下は上司を選べない」そんな言葉を耳にするようになりました。それだけ上司との関係に悩む方が多いということかな、と思います。

組織のトップでない限りは、どなたも上司であり部下でもあるお立場にいらっしゃいます。「上司は選べない」という気持ちがある一方で、よほどの発言権がない限りは「上司だって部下を選べない」とお感じではないでしょうか。お客様もお取引先様もそうです。お仕事の人間関係は、個人の好みで選ぶことは出来ません。

本日は、多くの方が直面する「信頼関係構築」について、一緒に考えていきます。今回は、部下育成での活用をメインとした事例をご紹介しますが、どの人間関係にも活用できますので一緒に学んでいきましょう。

「部下とうまくコミュニケーションが取れない…」
「信頼関係が築けず、職場の雰囲気がぎこちない…」
「どうすれば本当に良いリーダーになれるのだろう…」

こんな悩みを抱える方に少しでもお役に立てましたら、と思います。チームは、上司次第で変わります。部下の方々から「この人についていきたい!」と思われる信頼されるリーダーになるための3つの条件を見ていきましょう。


1. 「完璧」を目指さない

一つ目にお伝えしたいのは、完璧を目指さないことです。意外でしょうか?多くの管理職が「理想のリーダー像」に囚われてしまい、「弱みを見せてはいけない」「失敗してはいけない」と思い込んでしまいがちです。
私自身も以前、完璧を追い求めすぎていた時期がありました。自分に完璧を求めるリーダーは、「部下にも完璧を求める」もの。私はこれで失敗しました。「なぜあなたは出来ないの?」と、厳しく部下に求めてしまったのです。そんな指導の仕方では、人は育たないことに気がついたのはずいぶん経ってからでした。

部下にとって必要なのは「完璧なリーダー」ではなく、「自分に寄り添い、一緒に成長してくれるリーダー」なのですよね。誰でも得意・不得意があって、失敗をしながら学んでいきます。
不手際があったときには、正直に謝罪をして、改善策を提案できる人でありたいですね。

  • 自分と部下のハードルを上げすぎないこと
  • 「自分にも分からないことがある」と素直に伝えること
  • 部下と一緒に学び、成長する姿勢を見せること

2. 「承認の土台」をつくる

信頼されるリーダーになるための土台は、部下に「安心感を感じてもらうこと」です。その鍵となるのが部下を承認すること、そして承認し合うチームを作ること。

ここで、簡単な5つのチェックポイントをご紹介いたします。現在のチームの承認の土台が出来ているか、確認をなさってみてください。

チェックポイント具体的な例
お互いを尊重している・部下の意見や価値観を尊重し、否定せず受け入れる
・「ありがとう」「お疲れさま」といった感謝の言葉を伝える
安心して発言ができる・どんな意見でもまずは受け止める
・否定や批判を避け、意見を引き出すような質問を心がける
ミスや失敗を責めない・ミスを成長のチャンスと捉え、一緒に改善方法を考える
・「この経験から何を学べたか」を共有する場を設ける
挑戦を応援する・部下が新しいことに挑戦する際、失敗を恐れず挑戦できるよう後押しする
・挑戦を評価し、具体的なフィードバックやアドバイスをする
サポートし合える・チーム内で助け合いの文化を促進する
・困っている部下がいれば、上司が率先して手助けをする

3. 「すべきこと」を実行する

職場で信頼されるリーダーになるために、必要不可欠なこと。それは「言葉と行動を一致させ、すべきことを実行する」という姿勢です。上司の「部下に嫌われたくない」と注意をしない姿勢や「このくらいはまぁいいか」というルーズな態度や行動は、部下に意外とよく見られており、信頼を大きく損なう原因になります。以下の5つの項目、あなたは実行できているでしょうか。

チェックポイント具体的な例
時間や約束を守る・小さな約束でも必ず守る、やると言ったことはやる
・「忙しいから」と後回しにせず、誠実に対応する
言葉と行動を一致させる・言葉だけでなく行動で示す
・部下の意見を尊重する場合、実際に意見を取り入れる姿勢を見せる
注意すべきことは伝える・ミスや改善点を丁寧に伝える
・責めるのではなく、次に活かせる方法を一緒に考える
公平に接する・特定の部下だけを優遇せず、公平な態度を取る
・すべての部下に同じ基準で接する
上司として成果を管理する・部下を守るためにも、上司としての成果責任を果たす
・目標や数字に向き合い、結果にコミットする姿勢を見せる

私は20代の頃に管理職を経験しましたので、年上部下の方がとても多くいました。伝え方が未熟で、パートさんには「生意気」と思わせてしまう時期もありました。一方で、皆さんに評価していただいたのは「年齢も社歴も関係なく指導をする」という点でした。年下には強気でいるのに、年上部下には「言いにくいから言わない」と、注意をしない方は案外多いようです。そんなリーダーは、信頼されませんよね。役職として「すべきことを実行する」。基本ですが、ここは押さえておきたいものです。


まとめ:自己承認力を高め、自分らしいリーダーを目指して

信頼されるリーダーには、自己承認力も欠かせません。「自分がリーダーとして行動をしている」と自分で納得できるからこそ、ブレない判断ができ、部下の方への誠実な対応ができます。また、自己承認力が高いリーダーは自信を持って部下を支えられるので、部下も安心して働ける環境になるのです。何かが起こるたびに一喜一憂する上司よりも、常に冷静にデーン!と構えている上司が素敵ですよね。

信頼されるリーダーになるための近道はありませんが、今回ご紹介した「完璧を目指さず人間らしさを見せる」「承認の土台をつくる」「すべきことを実行する」の3つを意識することで、確実に変化が生まれるはずです。

完璧を目指すのではなく、「自分らしいリーダー」を目指して一歩ずつ進んでいきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!
本日も応援しております!
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)