こんにちは!自己承認コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただきありがとうございます!
「上司が部下よりも給料が低い」そんなケースは意外と多く、特に成果主義やスキルベースの給与体系が広まっている現代では、珍しいことではありません。専門職でしたり、転職市場で評価されて、最初から上司よりも高い給料で入社することもあります。
頭ではわかっていても「自分はもっと評価されるべきでは?」「部下に負けているような気がする…」こんな感情が湧いてくるのは、自然なことだと思います。
実は、私自身も似たような経験があります。私の場合は、順調にキャリアアップしていた中で異動によって給料が下がりました。それは営業部から営業本部に部署異動し、評価基準が変わったためです。キャリアアップの延長と思い異動したのに、給料が下がるなんて…当時はモヤモヤしました。
今回はそんな当時の私のようなモヤモヤや、悔しさを抱えている上司の方が「考えるべき5つのこと」をご紹介いたします。それでは、一緒に見ていきましょう。

モヤモヤや悔しさの正体を探る
「部下より給料が低い」ときに感じる焦り・悔しさ・不満など、漠然としたモヤモヤを放置するのはおすすめしません。まずは、その感情の正体を掘り下げてみてはいかがでしょうか。ご自身の中で何が一番引っかかるのでしょう。
- 「自分に対する評価が低い」「部下に対する評価が高すぎる」 → 本当に評価されていないのか、基準が違うだけなのか?
- 「自分の努力が報われていないと感じる」 → どんな貢献をして、どのくらい評価されているのか?
- 「上司としての立場が揺らいでいる気がする」 → 本当に給料の額が立場を決めるのか?
- 「純粋にお金の面で納得できない」 → 生活やキャリアに影響があるのか?
同じ状況でも感じ方は人それぞれです。劣等感や無力感を感じる方もいるかもしませんし、会社や部下に対してイライラを感じる方もいると思います。
このように、漠然とした感情を具体的な言葉にしていくと、「自分は何に納得がいかないのか?」が明確になります。そこがわかれば、次に進むべき道が見えてくるはずです。納得できるポイントを探すのか、行動を起こして状況を変えるのか、その選択が未来を決めていきます。
給料の額が評価のすべてではない
給料は確かに仕事の評価の一部を示すものですが、それだけが自分の価値を決めるわけではありません。しかし、「部下より給料が低い」と感じた瞬間に、「自分は正しく評価されているのか?」と不安になったり、焦ったりするのは自然なことです。
ここで一度、冷静に「給料以外の評価軸」に目を向けてみましょう。例えば、会社は「売上・成果」だけでなく、「チームを支える力」「組織への貢献度」「将来の期待値」など、さまざまな要素を考慮して評価を行います。特に管理職は、個人の成果だけでなく「部下を育てる力」や「組織の安定に寄与する力」が求められるため、短期的な成果が給料に直結しにくいこともあります。
ご自身がこれまで積み重ねてきた経験やスキル、日々の業務で周囲に与えている影響を振り返ってみましょう。給料という「数値化された評価」だけにとらわれず、「自分の価値」をより広い視点で捉えることが、納得感を持つための第一歩になります。自己評価と他者評価を冷静に分析をして、バランスをとることが重要ですよね。
自分の納得感を大事にする
自分の現状を受け入れ、納得することはとても大事です。冒頭で私は営業から本部への部署異動によって「他者よりも給料が下がった経験がある」とお伝えしました。営業は直接売上を生み出す部門です。営業のチームの結果が出れば責任者は評価され給料が上がりますが、本部はそうではありません。「会社の評価基準」を冷静に考えたことで私は納得が出来ました。
現状に納得し視点を変えてみると、営業部はシフト制で不規則だった勤務が本部では規則的になり、自分のスキルアップに時間を使える環境が整っていることに気がつきました。その時間で私は自己承認力・マネジメント・コミュニケーションを学び始めることが出来たのです。そして数年後にはスキルを活かしたことで役職が上がり、給料もアップすることになりました。
この経験を経て私は「現状をどう受け止め、納得し、どんな行動をとるか」が重要だと学びました。当時、もしもモヤモヤした感情のままに本部の仕事をしていたら、ステップアップは望めなかったなと思います。
他者との比較をやめる
「部下より給料が低い」と感じたとき、つい他者と比べてしまうのは自然なことです。しかし、比較する癖があると、給料だけでなく、仕事のスキルや成果、人間関係など、どんどん気になる対象が増え、終わりがなくなってしまいます。
比較には2つの種類があります。ひとつは「ライバルとして意識し、成長の活力にする比較」、もうひとつは「劣等感を募らせ、自信を失う比較」です。もし「自分ももっと頑張ろう!」と前向きなエネルギーに変えられるなら、比較はプラスに働きます。しかし、「自分はダメだ」「どうせ勝てない」とネガティブに傾いてしまうなら、それは手放した方がいい比較です。
私はいつも、比べる相手を他者ではなく「過去の自分」にすることをおすすめしています。過去の自分と比べて、何ができるようになったか?どんな経験をしたのか?そう考えることで、他者ではなく「自分自身の価値」に目を向けられるようになります。
仕事のやりがいと充実感を確認する
給料の額は目に見える評価ですが、仕事の本当の価値はそれだけではありません。むしろ、「自分の仕事にやりがいを感じられるか?」「充実感を持って働けているか?」が、長いキャリアを考えるうえで重要な指標になります。
たとえば、あなたが日々こなしている業務の中で、「達成感を感じた瞬間」や「やっていて楽しいと思えること」はないでしょうか?部下の成長をサポートできたとき、チームが協力して成果を出せたとき、誰かに感謝されたとき。こうした瞬間こそが、給料とは別の「働く価値」を生み出しています。
もちろん、やりがいだけで仕事を続けるのは難しいですが、「何のために働いているのか?」を見つめ直すことで、モヤモヤとした気持ちが軽くなることもあります。給料に縛られるのではなく、仕事を通じて得られる成長や人とのつながり、貢献感に目を向けることで、今の仕事の意義を再確認してみましょう。

自分を認めながら次のステップへ!
いかがでしたでしょうか。「部下より給料が低い」と感じたときに考えること、5つをご紹介しました。
- モヤモヤや悔しさの正体を探る
- 給料の額が評価のすべてではない
- 自分の納得感を大事にする
- 他者との比較をやめる
- 仕事のやりがいと充実感を確認する
モヤモヤや悔しさが生まれるのは、それだけあなたが仕事に真剣に向き合っている証拠です。だからこそ、まずはその感情を受け止め、自分自身の努力や価値をしっかり認めることが大事です。
「今の状況に納得するのか、納得できずに行動を起こすのか?」給料だけが評価のすべてではないと理解した上で、自分のキャリアをどう築いていくかを考えることが、次の一歩につながります。「行動を起こす」というのは、会社への給料交渉や他部署への異動願いを出すことも一つ。資格を取ったり、転職を考えるなど選択肢は様々あります。今のあなたご自身が一番納得できる選択はどれでしょうか。
あなたの経験や貢献は、確実に未来へとつながっています。焦ることなく、しかし確実に、自分の納得のいく道を選び、前に進んでいけるといいですね。
私自身はあのときの本部異動の経験があったからこそ今があるので、本当によかったと思っています。
これまで積み上げてきたものを信じて、次のステップへ!
こちらのコラムにたどり着いてくださったあなたなら、きっと大丈夫です。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
あなたの挑戦を心から応援しています!
また次のコラムでお会いしましょう(^^)/