こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

「おはようございます!」
誰かのたった一言の挨拶で、その日の職場の空気がパッと明るくなることってありますよね。
実はこの「第一声」には、私たちが思っている以上の力があります。

どの業種の企業様でも新入社員研修で必ずトレーニングをするのが「挨拶」です。
何時間も何日もかけて、徹底的に挨拶を叩き込む企業様もあります。
そのくらい、お仕事の上でも「挨拶」は超重要なのですよね。

では、あらためて今朝のご自身の挨拶を振り返ってみてください。

・笑顔で声をかけましたか?
・相手を見て挨拶をしましたか?
・ハキハキと相手に伝えましたか?


そんな基本的なビジネススキルだからこそ、管理職の意識が問われます。
お客様や取引先様だけでなく、身近な方への挨拶にも心を込めているでしょうか。

経営者・管理職の方が「自分から挨拶をしない・テキトーな挨拶をしている」そんな状況をたまに見かけるのですが、非常に勿体ないなと感じます。

上司という立場になった今こそ、自分の挨拶を見直すときなのです。


まずは「身だしなみ」〜信頼される挨拶は見た目から

心理学の「メラビアンの法則」では、人が相手から受け取る印象のうち、
「視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報はわずか7%」とされています。

つまり、どんなにいい挨拶の言葉を選んでも、
寝ぐせがついていたり、シャツがしわくちゃだったり、無精ひげが生えていたり、表情がどんよりとしたものだったら…その言葉は、相手に届きません。

見た目は自己管理の現れであり、自分への承認の第一歩。
役職が上がるほど「見られる」機会が増えます。だからこそ、身だしなみを整えることは上司としての信頼感をつくる「無言のメッセージ」です。

スーツやユニフォームをぱりっと着こなしている上司は、やはりかっこいいものですよね。


「感じのよさ」が人間関係を変える!

私が挨拶で大事にしたいなと思っているのは、何よりも「感じのよさ」です。
それは声の大きさでも礼儀正しさでもなく、「あなたに向き合っています」という心を届けること。

挨拶は自分を整えるスイッチにもなります。
どんな日も、自分から笑顔で挨拶をすることは「よし、今日もがんばろう」と自分自身を鼓舞する行動でもあるのです。

そして、チームの方の挨拶の返し方から、その日のコンディションがなんとなくわかります。
元気がない?ちょっと目を合わなかった?そうした変化にも気づけるようになるのです。


部下を惹きつける上司の挨拶!コツ5選

ここからは、私がこれまでの現場経験や研修でお伝えしてきた中で、
特に効果的だった感じの良い挨拶のコツ」を5つご紹介します。

① 相手の名前を呼ぶ

「おはよう!」ではなく、「〇〇さん、おはよう!」と名前を添えるだけで、ぐっと親密さが増します。
もちろん全員の名前を呼ぶことをおすすめしますが、「この方と距離を縮めたい!」と思う相手には、特におすすめです。ぜひ、意識なさってみてください。


② 笑顔と明るい声のトーン

笑顔ですか?声は明るいか?目を見て伝えているか?
口角を少し上げて、目尻が下がるような笑顔を心掛けましょう。
チームのために、リーダーはいつも「ご機嫌さん」な声と表情を演出してください。
ムスッとした表情や、投げやりなトーンでは逆効果…
部下が上司の顔色を窺うようになってしまいます。

③ 自分から先に挨拶する

「部下が挨拶をしない」
管理職の方からたまにこんなご相談を受けるのですが、
“挨拶は自分から先にするもの”です。

役職の上下は関係なく、自分が先に挨拶をする。
上司から声をかけられて無視をする部下はあまりいません。
これを続けていくと部下の方からも声をかけてくださるようになります。

④ 挨拶+ひとこと添える

「〇〇さん、おはよう!いい天気で気持ちが良いですね」
「〇〇さん、昨日のフォローありがとう!今日もよろしくね」

気持ちの良い挨拶のあとに“ひとこと”を添えることで、自然な会話の糸口が生まれます。
部下が会話を続けやすい空気を作っておけば、
「あ、そういえば昨日こんなことがありまして…」と思わぬ情報が入ってくるかもしれません。
“話しかけやすい上司”の空気を出していきましょう。

⑤ いつも、いつでも

機嫌がいい・悪いは関係なく、いつも同じ「感じのよい挨拶」をし続ける。
売上が良いときも悪いときも関係ありません。
いつも変わらずに挨拶をし続ける上司の存在は、チームに「安心感」を生みます。


終わりの挨拶も、信頼づくりのチャンス

朝の挨拶も重要ですが、忘れてはいけないのが、「お疲れ様」の挨拶です。
その日の終わりをどう締めくくるかでも、印象がまったく変わります。

バタバタと退勤する部下に対して、気持ちの良い「お疲れ様」を伝えているでしょうか。
「お疲れ様!今日もありがとう、助かりました!」
「お疲れ様でした!ゆっくり休んで」
「お疲れ様!ありがとう!明日も頼むね!」


そんな一言があるだけで、部下の疲れもスッと和らぎます。
終わりの言葉こそ、感謝と承認のチャンスです。

以前私が勤めていた飲食店でのこんなエピソードがあります。当時の私の上司は、朝出勤するとホールと調理場をぐるっと一回りしながら、ひとりずつに「〇〇さん、おはようございます」と声をかけてまわっていました。
そして、誰かが仕事を終えて、「お先に失礼します」と退勤するタイミングには、「〇〇さん、お疲れ様!ありがとう~」と、声をかける。パートさん、アルバイトさん全員に対して毎日です。
ある日、パートさんが「勤務中に腹が立つことがあっても、最後にあの“お疲れ様、ありがとう”を言われたらまぁいいかと思える」と言っていたのが印象的でした。私が「挨拶の力」を最初に教えていただいたのは、あのときかもしれません。


まとめ:第一声は、上司の「在り方」がにじみ出る

いかがでしたでしょうか。
日頃の「挨拶」をただの声かけと思っていては、大変もったいないです。

・感じのよさを届ける
・信頼を積み重ねる
・自分自身を整える
・部下の様子を察する

挨拶は「一石何鳥」にもなる、最高の自己承認力スキル。
鏡を見て身嗜みを整え、笑顔のチェックをして、声をかける!
そのくらい意識をして日々トレーニングをする価値のあるものです。

ぜひ、明日の朝から、あなたの第一声に「愛」を込めてみてください。
その一言が、あなたとチームの未来を変えていきます。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)