こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

あなたのチームでは「1on1ミーティング」に取り組んでいらっしゃいますか?
本日は部下の立場から1on1について考えてみます。

正直に言うと・・・
「何を話せばいいかわからない…」
「とにかく気まずい空気が流れる…」
「これはやる意味あるか…?」

こんな風にお感じになる方も多いかもしれません。
実は、上司にも1on1ミーティングに苦手意識を持っている方が結構います。

チーム力を強くするために、1on1が良いらしい!と、流行りに乗って取り組んでみたものの、「どうか会話を切り出せばいいかわからない」「沈黙が続いたらどうしよう」と悩んで、うまく活用できない方もいらっしゃるのです。

会社・上司が「部下ともっと話す機会を持とう」「成長を支援したい」と思って設定した場なのに、中途半端な結果で終わるのはもったいないですよね。

1on1ミーティングは、「上司が進め、部下が受け身で話す場」ではなく、お互いでつくる時間です。
だからこそ、上司と部下の両方が積極的に関わることで、より良い時間にすることができます。

今回は、1on1ミーティングを前向きに活用するための部下の心構えと、成功のカギを握るポイントについてお伝えします!
「こんな失敗しがち」という例も交えながら、ご紹介していきますね!

1on1ミーティングとは?

まず、1on1ミーティングとは何なのか?を整理していきましょう。

1on1は、上司と部下が1対1で定期的に話す場です。
その目的は、大きく3つあります。

  1. 部下の成長を支援する(キャリア相談・スキルアップ・目標設定)
  2. 仕事の課題を解決する(業務の悩み・働きやすさの改善)
  3. 信頼関係を深める(本音を話せる環境づくり)

つまり、「ただの業務報告の場」「ただの雑談をする場」ではなく、「自分の成長のために使う場」ということです。上司とじっくり話せる貴重な時間を「どう活かすか?」という視点を持つことが大切です。


失敗しやすいパターンと対策

1on1は多くの企業で取り入れられますが、うまく活用できずに終わってしまうこともしばしば。ミーティングのスキルを高めるのは上司だけでなく、部下も必要ではないかと私は考えています。
ここからはよくある「部下が引き起こす失敗パターン」を見てみましょう。

部下の失敗例1:「何を話せばいいかわからない」

対策:「話したいテーマ」を事前に考えておく

「上司がリードしてくれるだろう」と、部下が受け身でいると沈黙の時間が増えがちになります。
「上司が質問⇒部下が答える、上司が質問⇒部下が答える」の繰り返しとなり、まるでインタビューのようになってしまいます。

受け身でいるのではなく、「自分が上司に聞きたいこと」「自分が上司に話したいこと」をいくつか事前に考えておくと、スムーズに進みます。

例えば、こんなテーマを事前にメモしておいてはいかがでしょうか。

仕事の進捗・課題:「○○の業務で少し手間取っています。アドバイスをいただけますか」
スキルアップ:「△△を学びたいと思っているのですが、何のツールがおすすめですか?」
職場環境について:「□□について少し気になっているのですが…」
キャリアの相談:「今後○○の仕事にも挑戦したいのですが…」

「ざっくり考える」だけでも、会話の流れがスムーズになります!


部下の失敗例2:「上司の評価を気にしすぎる」

対策:「正解を探さず、素直に話す」

「上司に良い印象を持たれなきゃ!」と評価を気にしすぎていませんか。1on1は、ミーティングです。「評価面談」ではありません。

上司は、部下のリアルな意見・悩み・考えを知りたいと思っています。

「実は、△△に興味があるんです」
「最近、○○がうまくいっていなくて」
「□□のやり方について少し相談良いですか」

こんな話ができると、上司も適切なサポートがしやすくなります。
正解を探そうとせず、素直に話してみることがポイントです。


部下の失敗例3:「上司の話をただ聞くだけで終わる」

対策:「質問をして、会話を広げる」

上司自身も部下との距離感によっては、話題に困ることがあります。
そんなとき、「はい、はい」とただ聴くだけの受け身の姿勢だと、ミーティングが一方通行に…。

そこで、上司に質問を投げかけてみるのがおすすめです。

例えば、
✅「この仕事について、どう考えていますか?」
✅「○○の経験が豊富だと思うのですが、コツはありますか?」
✅「上司の経験から、□□のときにどう乗り越えましたか?」

相手に興味を持って話を聞き、質問をすることで、1on1がより有意義な時間になります。過去の失敗談やこの仕事を選んだ理由など、尋ねてみると上司の新たな一面を発見するかもしれません。


1on1ミーティングを成功させる5つのポイント

では、ここからは1on1を有意義な時間にするためのポイントを見ていきましょう!

1. 主体的に話す

「上司が色々質問をしてくれるから、それに答えればいいや」ではなく、「この時間をどう活用するか?」という視点で、積極的に話をしましょう。


2. 「話したいテーマ」を考えておく

先ほどの失敗例にもありましたが、「話すことがない」状態でミーティングがスタートすると沈黙が続きやすいです。何事も事前準備があると、スムーズに進みます。「今日の話題はこれとこれにしよう」とあらかじめ、考えていきましょう。


3. 上司の話も引き出す

自分の意見や悩みを聞いてもらったら、「〇〇課長はどう思いますか?」「〇〇部長なら、どうしますか?」と興味を持って質問してみましょう。インタビュー形式ではなく、会話のキャッチボールを意識します。


4. 穏やかな空気を意識する

1on1は、リラックスした雰囲気で行うことが大切です。部下が緊張しすぎていたり、機嫌が悪い状態だと上司も進めにくくなります。

笑顔を意識する(表情が柔らかいと話しやすい)
リアクションをとる(うなずく・共感する)
自分の話をしたあとは、上司にも質問をする

こうした意識だけで、1on1の雰囲気がぐっと良くなります。


5. 「キャリアの相談」にもつなげる

1on1がうまく機能すると、キャリアの話もしやすくなります。
「自分がやりたいこと」や「挑戦したいこと」も伝えられる場になるのです。

「今後○○をやってみたい」
「△△のスキルを伸ばしたい」
「将来的には□□の仕事に興味があります」

このような話をしておくと、上司も成長をサポートしやすくなります。1on1の時間をチャンスとして、活かして行きましょう。


まとめ:1on1は「準備・積極性・環境づくり」の3つが鍵!

いかがでしたでしょうか。1on1ミーティングを始めたものの、気がついたらやめてしまった…という企業様のお話を伺うたびに、私はとても残念な気持ちになっていました。

ミーティングの場をうまく活用するチームと、そうでないチームの差は「準備力」です。
突然スタートするのではなく「部下の成長を促す場」として活用するために、上司も部下も事前準備をします。

例えば、
◆上司と部下で「目的の確認」をする
◆上司の準備:話を聞くスキルを磨く
◆部下の準備:話題を考えておく
◆上司と部下双方が積極性を意識する
◆話しやすい環境を整える


など、できる準備はたくさんあります。

特に部下のお立場としては、準備があれば緊張感も不安も和らぐことは間違いなしです。

お互いに「素直に自分の意見を言っていい場」と思いながら、話せるように工夫をしましょう。
それが成功のカギとなり、1on1の時間が有意義なものになっていきます。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)