こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。

部下が不満そうな顔をしている・・・
声をかけてもそっけない態度だったり、指示に納得していないように見えたり。

こんなとき、あなたはどう感じるでしょうか。

「何か不満があるのか​​?」と気になってしまう
「指示に納得していないのか?」と不安になる
「モチベーションが下がっている?」と心配になる

上司としては、どう対応したらいいのか悩む方もいらっしゃると思います。

「部下の不満の理由」も人によって様々です。
例えば・・・

✅上司の指示に納得できない
✅自分の仕事量が多すぎる・不足すぎる
✅自分の成長を感じられない
✅上司の態度に不信感がある
✅同僚やチームメンバーとのトラブルがある
✅会社の方針に不満を持っている

これらは一般的によく挙がる「部下の不満」ですが、その他にも勤務時間・待遇・作業内容・評価など、数えればきりがありません。
それぞれに完璧に対応をしていくのは、難しいですよね。

大事なことは、「部下に不満を抱かせないことが上司のゴールではない」ということです。

上司が果たすべき役割は、
「部下が安心して話せる人間関係を作ること」
「仕事がスムーズに進められる職場環境を整えること」
「承認のコミュニケーションをとり続けること」

この2つを徹底して取り組んでいくことで、働きやすくてやりがいのあるチームをつくることが出来ます。今回は、不満そうな部下への対応を5つご紹介いたします。


1.「部下に対する自身の接し方」を振り返る

1つ目は、自分自身の確認です。
「この部下が安心して何でも話せる上司であるか?」ということ。

上司として、こんな関わり出来ているか確認をしましょう。
✅普段から部下の話をよく聞いていますか?
✅通常の業務の中で承認を実践し、評価を伝えていますか?
✅部下がサポートを必要としているときに話せる環境を作っていますか?

部下が会社・上司・業務などに不満を募らせるのは、「話す場がないから」ということも多いです。部下の不満が爆発する前に、コミュニケーションの場を増やしましょう。


2. 部下の「不満のサイン」をチェックする

部下は、自らの口ではっきり「不満があります!」とは言いませんが、ちょっとした態度に表れることがあります。不満の大きさと共に、態度の変化も大きくなりますので、早めにサインに気づけるようにしましょう。

✅表情が暗い、ため息が増える
✅視線が合わない
✅指示に対して「はい」だけで終わる
✅意見を求めても「特にないです」とそっけない
✅チームメンバーとの交流が減った
✅上司への報連相の回数が少ない

これらのサインが続く場合、部下が「何か言いたいけど、言えない」状態になっているかもしれません。 決して、放置をせずに話を聞く時間を設けることをおすすめします。

メンタル不調のSOSと関連する部分がありますので、こちらの記事も参考にしてみてください。


3. 会話は雑談から入る

部下から不満のサインが出ていると感じて、すぐに「何か不満があるの?」と尋ねるのはやめましょう。まずは気軽に雑談から入ることが大事です。

「〇〇さん、お疲れ様。最近、仕事どう?」
「〇〇さん、今取り組んでいる業務どんな感じ?」
「〇〇さん、▢▢の件のメールありがとう。最近残業しているけど、体どう?」

このように、雑談から入って「最近の部下の様子」を尋ねてみることをおすすめします。
いつもは上司部下の会話が少ないのに、突然話しかけると変な印象を与えますので、日頃から軽く話しかける関係を築いておきましょう。大事なのはコミュニケーションの「量」です。回数を重ねることで、いざという時に正直な気持ちを言いやすい関係性が築けます。


4. 部下の不満を聞いてもすぐにアドバイスしない

上司が部下の不満を聞いたとき、すぐに解決したくなってしまうものですよね。思わず「じゃあ、こうすればいいよ!」とアドバイスをしたくなると思います。しかし、まずは話を最後まで聴きましょう。最初に出てくるのは表面的な不満です。掘り下げていくと、根深い不満が出てくるかもしれません。急いで答えを出そうとするのはやめましょう。

例えば、部下の方が「この業務、自分にはちょっと大変で…」と言ったとき、あなたはどんな反応をしますか。

「いやいや、でも仕事だから仕方ないよね」
「やり方が間違っているんじゃない?」

こんな反応をしてしまうと、部下は「やっぱりわかってもらえない…」と思ってしまいます。
解決しようとせずに、まずはこんな風に寄り添う言葉を伝えましょう。

「そうか、大変だと感じていたんだね」
「大変だと思いながらもやってくれてたんだね」
「確かに、この業務は大変に感じることもあるよね」

ポイントは相手の気持ちに寄り添うことです。この聴き方をしながら、部下が感じている不満をすべて聴くつもりで、「相槌・うなずき」などのリアクションをしていきましょう。


5.承認のコミュニケーションを増やす

あなたの部下は、「自分は評価されていない」「努力が報われていない」と感じていませんか。上司の承認の表現が足りていない場合に、部下は不満を持ちやすくなります。
すぐに出来る承認のコミュニケーションとして、おすすめは「感謝」です。日頃、部下の方がやってくださっている仕事に感謝をしていますか。

「〇〇さん、いつもありがとう」
「〇〇さんは、本当に細かいところまで気を配ってくれてるよね」
「〇〇さんにはいつも助けられてるよ」

慣れないうちは恥ずかしいかもしれませんが、「部下の仕事へのフィードバック」は上司の大事な仕事です。気がついたときには、積極的に言葉に出すようにしましょう。


まとめ: 部下の不満に気づいたら早めに動く!

いかがでしたでしょうか。仕事は価値観が異なる人がチームを組んで行うものですから、部下全員の不満を完全になくすことはできません。しかし、上司が早めに対応することで「働きやすい職場」が整っていきます。物理的な働きやすさ、心理的な働きやすさ、そして関係性の働きやすさ。この3つに注目をしながら、部下に意識を向けてみましょう。

本日ご紹介したのは、こちらの5つです。
1.「部下に対する自身の接し方」を振り返る
2. 部下の「不満のサイン」をチェックする
3. 会話は雑談から入る
4. 部下の不満を聞いてもすぐにアドバイスしない
5.承認のコミュニケーションを増やす

部下の不満を感じたら、こちらの5つを実践なさってみてくださいね。

今回も最後までお読みくださり、ありがとうございます!
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)