こんにちは!自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。
このコラムにたどり着いたあなたは、すでに“熱意のある上司”なのではないでしょうか。
部下の成長を願い、チームの成果を高めたいと思われているからこそ、
今、こうして「どうすればもっと伝わるだろう」とお考えになっているのだと思います。
上司として熱意がない方は、そもそもこちらのコラムにたどり着きません。
ただ、そんな「すでに“人を動かすエネルギー”をお持ちのあなた」が、そのエネルギーがうまく伝わっていないとしたら…とても勿体ないことです。
今回は、あなたの中にすでにある「チームを動かす3つの心のエネルギー」を再確認し、
それをどう“伝えるスキル”に変えていくかをご紹介いたします。

1.信じる力 :自分とチームを信頼するエネルギー
チームを動かす1つめのエネルギーは「信じる力」です。
これは自己承認力の要素でいう自己効力感にあたります。
「私ならできる」と自分を信じる力
「〇〇さんなら成長できる」と部下を信じる力
「きっとこのチームはやり遂げられる」とチームを信じる力
この“自分と仲間を信じる心”こそが、リーダーシップの源です。
どんなに正しい戦略を語っても、
リーダー自身が自分を信じていなければ、言葉に力が宿りません。
反対に、根拠がなくても「やってみよう!」「大丈夫!」と言える上司の言葉には、
人の心を動かすエネルギーがあります。
人は言葉の内容よりも、“表情や声のトーン、姿勢”から大きく影響を受けます。
「信じる力」は、言葉ではなく“佇まい”で伝わるのです。
2.認める力 : 相手の存在を受け止めるエネルギー
二つ目は「認める力」です。これは自己肯定感を土台とするエネルギーです。
目標に向かってチームを活性化させたいとき、つい「みんなもっと頑張れ!」「それじゃ足りないぞ!」と言ってしまうことがあります。しかし、「不足感」や「危機感」をあおるようなモチベーションの上げ方をし続けると、メンバーが疲弊していきます。
そこで、おすすめなのが「承認の言葉」です。
「ここまでやってくれてありがとう」
「忙しい中、助かったよ」
この一言が、部下のやる気を何倍にも変えることがあります。
認める力は、相手の存在をまるごと受け止める力。
そして同時に、自分自身の努力や弱さを認める力でもあります。
「できていないところ」よりも、「ここまでできた自分」を認めることで、他者に対しても受け止める力が高まっていくのです。
3.伝える力 : 熱意を“見える形”にするエネルギー
そして三つ目のエネルギーが「伝える力」です。
どんなに想いがあっても、伝わらなければ存在しないのと同じです。
「言っていることは正しいのに、なぜか響かない」
「真面目に話しているのに、温度が伝わらない」
そんな経験はありませんか?
私自身、教育担当の頃に痛感しました。元々人前で話をするのが苦手なタイプですから、研修の時には、毎回台本を事前に書いておいて、準備を重ねて臨むようにしていました。しかし、受講者に伝わっている感覚がない、手ごたえがなかったのです。
そんなときに、自己承認力コンサルタント協会の講師養成講座で「話し方がきれいで、アナウンサーみたい」というフィードバックをいただき、感情を込めて話す伝え方を教わりました。
そこからはもう、「伝える練習」の猛特訓です。
自分の話し方を録音し、語尾、トーン、口癖を確認する。
聞き返すたびに、“想いを伝えるには技術がいる”と実感しました。
「素の自分で勝負する」
これができる方はいいかもしれませんが、私の素は引っ込み思案で話し下手です。
だからこそ、「リーダーとして伝える技術」が必要だったのです。
自分の内側にある想いを“相手に届く形”で表現する。
表情、声の抑揚、姿勢、身だしなみ・・・すべてが「伝えるツール」になります。
あなたの中にある温かさを、どう見せるか。
それが「伝える力」であり、プロのリーダーの姿勢だと私は考えています。
熱意が伝わらないと感じるとき
「頑張っているのに、チームが動かない」
「どうしても想いが届かない」
そんなとき、エネルギーが足りないわけではありません。
あなたの中の熱が、“外に届く形”になっていないだけなのです。
よくあるのは、
・表情を変えずに話してしまう
・声が平坦で、感情が乗っていない
・正論を伝えるが、想いが伝わらない
・目を見ずに説明してしまう
これらは決して悪いことではありません。
真面目で責任感のある方ほど、感情を抑えることも多いからです。
しかし、部下は「何を言ったか」よりも「どんな表情で、どんな声色で言われたか」を覚えています。
人を動かすのは、情報よりも感情。
そしてその感情は、あなたの“表現力”によって相手に届きます。
話すときの表情は、イキイキしていますか?
話すときに身振り手振りで状況を伝えていますか?
前のめりの姿勢で「伝えたいサイン」を出していますか?
口を大きく開けて、わかりやすく話していますか?
声は相手に届く大きさで、強弱をつけながら話していますか?
アイコンタクトをとっていますか?
相手が聞きとりやすいペースで話していますか?
理解しやすい言葉で話していますか?
おすすめは、自分が話している姿を録画して見直すことです。
最初は恥ずかしいかもしれませんが、工夫する点を見つけるには、この方法が一番早いです。
ぜひ挑戦なさってみてください。

まとめ:熱意は、すでにあなたの中にある
いかがでしたでしょうか。リーダーシップとは、特別な人だけの才能ではありません。
人を動かす原動力は、あなた自身の中にあるエネルギーです。
自分を信じ、仲間を認め、想いを伝える。
その循環が、チームの力を高め、成果を生み出します。
あなたの中にすでにある3つのエネルギーを“相手に伝わる形”に変えていくだけです。
「信じる力、認める力、伝える力」
一緒に高めていきましょう。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)
 
	 
