こんにちは！自己承認力コンサルタントの尾形さくらです。
いつもコラムをお読みいただき、本当にありがとうございます。
人材育成は、どうしても答えが見えづらく、
「これで合っているのだろうか…」と迷いやすいものです。
私自身、同じように悩み、空回りしてきました。
今回は、「人材育成マネジメントに即効で効く３つのスキル」をテーマに、
部下育成に悩む管理職の方のために、“すぐ結果につながる実践ポイント”をお伝えします。
実務的なスキルと、育成の土台になる“上司自身の整え方”も一緒に見ていきましょう。
人材育成は「日々のひと言」で決まる
多くの経営者・管理職の方とお話をしてきましたが、つくづく感じるのは、上司のたったひと言で、部下の仕事のパフォーマンスは驚くほど変わるということです。
「若手時代に上司に褒められた一言が忘れられなくて、今もこの会社にいる」
そう話し、現在は役員になられた方もいます。
一方で、
「辞めるか迷っていた時に上司に言われたひと言が、退職の決め手になった」
というベテランの方もいました。
わかりやすく目には見えないけれど、実はギリギリの心で仕事をしている部下がいます。
だからこそ、日々のコミュニケーションはマネジメントそのものだと言っても過言ではありません。
あなたのコミュニケーションは大丈夫でしょうか。
マネジメントをするのは3つの分野
１．業務を動かす
計画／実行／点検／改善
２．人を動かす
ビジョンの共有／推進／コミュニケーション／チームワーク
３．自分を整える
自己認識／健康管理／メンタルケア／自己研鑽
この３つのマネジメントがそろって初めて、“部下が動ける環境” が整います。
今回はこの視点から、特に 「明日からすぐ実践できるスキル」 を３つに絞ってお話しします。
即効マネジメントスキル①“短く・明確に”伝える
育成が止まる原因の多くは、目的と期待値が曖昧なまま進んでしまうことです。
例えば、こんな表現を日常的に使っていませんか？
「早めに仕上げて」「しっかりやって」「丁寧にやって」
こういった上司の曖昧なゴールの提示が、部下の仕事のパフォーマンスを下げます。
もちろん、このときに部下から「～日までに、ーの状態にすればいいですよね？」などの「ゴールのすり合わせの質問」が出来ればいいですが、上司の伝えるスキルを高める方が早いです。
伝達する際の3点セット
- 目的（なぜやるのか）
- 到達点（どうなっていれば合格か）
- 期限（いつまでに）
例）
「明日の会議で必要だから、前回の議事録をA4サイズ1枚の資料にして、明日朝9時までに送ってくれる？」
ここまで丁寧に伝える必要はない、と思うかもしれません。
しかし、理解度は人それぞれです。十分意思疎通がとれてから、端的な指示に切り替えてはいかがでしょう。
曖昧な指示と、具体的で明確な指示。
あなたが部下だったら、仕事がしやすいのはどちらですか？
即効マネジメントスキル②行動の「型」を伝える
もうひとつ、育成がスムーズになるのが行動スキルを“型”で伝えることです。
「先方に説明してきて」
「終わったら報告して」
上司は気軽に指示を出しますが、なかなか難しいもの。
説明の仕方、報告の仕方の「型」を部下に教育しているでしょうか。
型の渡し方の例
例えば
・説明は「結論→理由→根拠」
・報告は「事実→原因→次の対応」
この型を伝えるだけで、部下は動きやすくなります。
そして、それ以上に大事なのは
あなた自身に「型にして伝える余裕」があるか？ということ。
上司のコンディション＝育成のスピードと言っても過言ではありません。
即効マネジメントスキル③承認・フィードバックを増やす
最後のスキルは、承認・フィードバックです。
もうすでに日々の業務で行っていることと思いますが、量を増やすことをおすすめします。
これはコラムの中でも繰り返しご紹介している
“心理的育成”の部分とまったく同じ軸です。
人は「見てもらえている」と感じた瞬間、行動量が上がり、動きが軽くなります。
すぐにできる承認の例
・「資料のまとまりがあって、とても見やすいよ」
・「〇〇さんのあのときの判断、よかったよ」
・「いつも報告が早くて助かる」
ほんの数秒のひと言を日々積み重ねることで、部下の自己効力感は大きく育ちます。
自分自身も承認すること
ここで忘れてはいけないのが、ご自身を承認することです。
管理職は、褒められることが少ない。誰にも弱音を言えない。
誰にも労ってもらえない。落ち込んだときに励ましてももらえない。
ピンチのときにも、自力で起き上がるしかありません。
だからこそ、自分で自分の心を整えるマネジメントが必要なのです。
日々頑張っている自分に、優しく声をかけてみてください。
「今日もよくやったよね」「あなたはがんばってるよ」
あなたが心が整っていると、部下への承認の言葉は自然に、まっすぐ、優しく届けられます。
まとめ：選ぶのは、いつでもあなたです
いかがでしたでしょうか。
マネジメントは、業務を動かし、人を動かし、そして自分を整えること。
この３つがそろったとき、チームはようやく大きく前に進み始めます。
今回ご紹介した人材育成のスキル、
・部下に明確に指示を出し
・型を伝え
・承認のコミュニケーションをとっていく
焦らずに、コツコツ続けていく先には、大きな差となって結果が現れます。
人材育成は、一日でパッと成果が出るものではありませんが、
今回はスキルの中でも即効性のあるものをご紹介しました。
じっくり相手と向き合うことで確実にチームが変わっていきます。
上司の姿勢がそのまま反映されるのが人材育成なのです。
業績についてのマネジメントは、こちらのコラムで詳しくご紹介しています。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございます。
また次回のコラムでお会いしましょう(^^)